中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

古くから伝わる物語には、時代や文化を超えて人の心を惹きつけ、感動を与える普遍的な力があります。

中国四大奇書のひとつに数えられる「西遊記」もまた、その壮大な世界観と魅力的な登場人物たち、そして奥深いテーマによって、時代や文化を超え世界中で愛され続けている物語です。

当記事では、この西遊記をテーマにした「古典小説(西遊記)切手」の魅力を余すところなく解説。

孫悟空」をはじめとする、個性豊かな登場人物たちが織りなす冒険と成長を、8枚の切手が鮮やかに描き出します。その歴史的・文化的背景。そして、現代におけるコレクターズアイテムとしての価値についても深く掘り下げます。

西遊記の世界を旅するような、心躍る世界観をぜひお楽しみください。

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「古典小説(西遊記)切手」とは?

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

特別な切手セット「古典小説(西遊記)切手」は、1979年に中国が発行しました。

この切手セットは、中国文学史上最も有名な古典小説の1つである、「西遊記」の物語を題材としています。

西遊記は、唐の僧侶「三蔵法師」が、個性豊かな仲間たち(孫悟空・猪八戒・沙悟浄)と、遥かなる天竺にある経典を求めて旅をする壮大な冒険物語です。

この物語は、神話や伝説、仏教や道教の要素が織りなす、幻想的な世界が舞台です。正義・勇気・友情といった普遍的なテーマを描き出し、時代を超えて人々の心を捉えてきました。

とくに孫悟空は、その反抗的な精神と自由への強い憧れを体現するキャラクターとして、中国文化において“正義の象徴”として広く愛されています。

なぜ中国で人気切手となったのか?その背景を探る

この切手の発行は、文化大革命後の中国が、伝統文化の再評価へと舵を切り始めた時期と重なります。古典文学や伝統芸術への関心が再び高まる中、切手は人々に親しみやすい形で文化に触れる機会を提供する役割を担いました。

西遊記は、その魅力的な物語と登場人物によって、老若男女問わず幅広い層に愛されています。この国民的人気を誇る作品を題材にすることで、切手収集という文化をより多くの人々に広める狙いがあった、と考えられます。

また、この時期、中国の印刷技術が飛躍的に向上し、より芸術性の高い切手の製作が可能となりました。この技術革新も、「古典小説(西遊記)切手」の発行を後押しした重要な要因といえるでしょう。

これらの背景が重なり合い、誕生した「古典小説(西遊記)切手」は、発行当時から大きな反響を呼び、中国切手史における輝かしい一頁を飾る傑作となりました。

「古典小説(西遊記)」切手のデザインと特徴

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

この切手セットは、全8種類の切手で構成されており、それぞれが「西遊記」の重要な場面や、個性豊かな登場人物たちを生き生きと描き出しています。

デザインの特徴としては、京劇やアニメーションの要素を取り入れつつ、中国の伝統的な年画の技法を用いて描かれている点が挙げられます。細密な線描と鮮やかな色彩、そして躍動感あふれる人物表現が相まって、小さな切手の中に壮大な物語の世界が凝縮されているのです。

それぞれの切手のデザインテーマは、以下の通りです。

✔ 水簾洞(額面8分、発行枚数1,500万枚)
✔ 哪吒太子(額面8分、発行枚数1,500万枚)
✔ 天宮の蟠桃園(額面8分、発行枚数1,500万枚)
✔ 八卦炉(額面8分、発行枚数1,500万枚)
✔ 白骨妖怪を倒す(額面10分、発行枚数500万枚)
✔ 鉄扇女から扇を奪う(額面20分、発行枚数400万枚)
✔ クモ妖怪と戦う(額面60分、発行枚数150万枚)
✔ 三蔵法師の一行(額面70分、発行枚数150万枚)

これらの切手の図案は、主人公である孫悟空の冒険と戦いを中心に展開されているのが特徴です。

物語の序盤から、孫悟空が水簾洞で仲間たちと出会い、哪吒太子や天宮の蟠桃園、八卦炉といった試練に立ち向かう様子が描かれています。物語が進むにつれて、白骨妖怪との死闘や鉄扇公主との知恵比べ、盤絲洞での妖怪退治など、数々の困難を乗り越えていく姿が生き生きと表現されています。

そして最後の切手では、孫悟空・三蔵法師・猪八戒・沙悟浄の4人が、共に天竺を目指す旅路を歩む姿が描かれ、物語全体のテーマである「冒険」と「」を象徴する、感動的なデザインが特徴です。

水簾洞(額面8分、発行枚数1,500万枚)

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

水簾洞(すいれんどう)」の切手は、西遊記の初期、孫悟空が花果山の水簾洞で「斉天大聖」として君臨していた時代を描いたものです。

孫悟空は石から生まれ、花果山の水簾洞を拠点に自由気ままに過ごしていました。このシーンでは、孫悟空が豪華な金冠と金甲を身に着け、雲履(雲を歩く靴)を履き、威風堂々とした姿で描かれています。

また、「斉天大聖」としての旗を掲げ、風になびく様子も見られます。周囲には小猿たちがひれ伏しており、孫悟空が花果山で絶大な支持と権力を得ていたのでしょう。

背景には山々が描かれ、花果山の雄大さを表現。この切手は、孫悟空の勇敢さと反骨精神、そして彼の仲間たちとの絆を鮮やかに描き出しており、「西遊記」の始まりを表現しています。

哪吒太子(額面8分、発行枚数1,500万枚)

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

この切手には、「如意棒(如意金箍棒)」を振り上げる孫悟空と、6種の武器を操る「哪吒太子(なたたいし)」が激しく戦っているシーンが描かれています。

画面右上には、哪吒太子の父である「托塔天王李靖」が戦いを見守る姿もあります。これは、戦いの重要性を強調したものです。

図案には、どちらも自慢の武器を使いながら空中で壮絶な戦闘を繰り広げる様子が表現されており、その緊迫感が切手の中に詰まっています。

天宮の蟠桃園(額面8分、発行枚数1,500万枚)

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

天宮の蟠桃園」の切手は、天宮にある「蟠桃園(ばんとうえん)」のシーンを描いています。蟠桃園は、「瑶池王母(王母娘娘)」が育てた仙桃の果樹園で、桃は長寿の象徴です。

孫悟空はこの園の管理を任されていましたが、仙桃の特別な効力を知ると規則を破り、園に忍び込み桃を盗み食いしてしまいます。

図案に描かれているのは、孫悟空が木に登って熟した桃をもぎ取り、木の枝の上で悠々と食べている様子です。

切手の左上には、瑶池王母の命を受けて仙桃を摘みに来た「七衣仙女」たちが描かれています。

八卦炉(額面8分、発行枚数1,500万枚)

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

この切手は、「八卦炉(はっけろ)」で孫悟空が鍛えられるシーンを描いています。

天宮での暴れっぷりを制裁するため、孫悟空は「太上老君」により八卦炉で焼かれます。

しかし、彼はその中で風の方角に位置する「巽宮」に身を隠し、火の害を免れるのです。その際に煙で目が赤くなり、「火眼金睛」となりました。これは千里眼とも呼ばれる特別な能力です。

図案には、炎と煙の中から飛び出した孫悟空の姿が描かれており、その不屈の精神とたくましさが表現されています。孫悟空が困難に屈せず、堂々と八卦炉の上に立っている様子が非常に印象的です。

白骨妖怪を倒す(額面10分、発行枚数500万枚)

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

白骨妖怪を倒す」で描かれているのは、西遊記第27回のシーンで孫悟空が「白骨妖怪(白骨夫人)」を打ち倒す場面です。

白骨妖怪は姿を変えながら三蔵法師の命を狙いますが、孫悟空の火眼金睛によって正体を見破られます。

孫悟空はその場に居合わせた唐僧に誤解されながらも、妖怪を倒すことをやめず、3度にわたり如意棒で打ち続け、ついに白骨妖怪の姿をあらわにしました。

図案には、孫悟空が如意棒を振り上げ、妖怪に立ち向かうシーンが描かれています。

鉄扇女から扇を奪う(額面20分、発行枚数400万枚)

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

鉄扇女から扇を奪う」の切手に描かれているのは、孫悟空が「鉄扇公主(てっせんこうしゅ)」から、「芭蕉扇(ばしょうせん)」を奪う場面です。

火焔山の炎を鎮めるために必要な芭蕉扇を手に入れるため、孫悟空は鉄扇公主との間で3度にわたる戦いを繰り広げます。孫悟空は策略を用いて扇を手に入れ、最終的には火を消すことに成功するのです。

図案には、芭蕉扇を肩に担いで得意げな孫悟空と宝剣を持つ鉄扇公主が、表情豊かに描かれています。

クモ妖怪と戦う(額面60分、発行枚数150万枚)

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

この切手は、孫悟空がクモの妖怪たちと戦うシーンを描いています。

三蔵法師は、道中で7人の「クモ妖怪(女妖怪)」に捕らわれ、盤絲洞に連れ込まれました。孫悟空は如意棒を手に、クモの糸を次々と切り裂きながら戦い、妖怪たちを打ち負かします。

図案には、複雑に絡み合ったクモの糸を如意棒で力強く破る孫悟空の姿が描かれ、その戦いぶりが見事に表現されています。勇敢に妖怪に立ち向かう孫悟空の姿が、この切手の見どころといえるでしょう。

三蔵法師の一行(額面70分、発行枚数150万枚)

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

三蔵法師の一行」の切手に描かれているのは、孫悟空・三蔵法師・猪八戒・沙悟浄が一行となり、経典を求めて旅をする様子です。

三蔵法師」は白馬に乗り、「猪八戒」は釘鈀を肩にかけ、「沙悟浄」は荷物を担ぎ、「孫悟空」は如意棒を持って先導しているのです。

彼らはさまざまな困難を乗り越え、互いに支え合いながら、「天竺(西天)」を目指します。図案に見られるのは、火眼金睛で前方を見渡し、道を切り開く孫悟空と、頼もしい仲間たちの姿です。

この切手は、物語のクライマックスである取経の旅のシンボルとして、感動的な1枚となっています。

▼中国切手「古典小説(西遊記)」の詳細
・発行日:1979年12月1日
・額面:8分~70分
・切手デザイン:全8種類
・発行枚数:150万枚~1,500万枚
・編号:T43

「古典小説(西遊記)切手」の市場価値と高価買取の秘訣

中国切手「古典小説(西遊記)」とは?孫悟空と仲間たちの冒険を描いた8枚の名作が集結

古典小説(西遊記)切手」は、発行から数十年を経た現在でも、コレクターたちの間で変わらぬ人気を誇る、価値のある切手といえるでしょう。

切手の市場価値は、切手の状態や希少性、市場の需要など、さまざまな要素によって変動するのが特徴です。

しかし当切手は、一般的には「額面以上の価格」で取引されています。全8種類の切手の価値を比較すると、発行枚数と額面が価格に大きく影響していることがわかります。

とくに、「クモ妖怪と戦う」のデザインは、ほかの切手よりも高値で取引されている傾向です。

もし、お手持ちの「古典小説(西遊記)切手」を少しでも高く売りたいとお考えなら、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

未使用・美品であること

切手は、未使用かつシワや汚れ、破れなどがない美品であるほど、その価値は高まります。

また、切手をアルバムに保管する際に使用する「ヒンジ」の跡が残っていないことも、高額査定のポイントです。

切手の保管には、ヒンジを使わない「ヒンジレスアルバム」のご利用をオススメします。

シートの状態も良いこと

切手はシート単位で販売されることが多く、シート全体のコンディションも査定に影響します。

シートの余白部分に汚れや折れがないか、とくにシートの端に印刷されている発行情報「銘版」がきれいな状態であるかを確認しましょう。

シートや特印付きであること

一部の切手は、シートや「初日カバー(発行日に消印を押した封筒)」として現存しています。

これらの切手は、通常のバラ切手よりも希少性が高いため、コレクターの間で高い人気があり、高値で取引される傾向です。

もし、お手元に「古典小説(西遊記)切手」をお持ちで、その価値を知りたい、または売却をご検討されている場合は、「買取福ちゃん」へお気軽にご相談ください。経験豊富なスタッフが、お客様の大切な切手を丁寧に査定し、価値に見合った価格で買取させていただきます。

中国切手以外にも、日本のさまざまな切手を高価買取しております。

また、福ちゃんに切手をまとめて査定に出された場合でも、査定料は無料です。切手の仕分け作業も、必須ではございません。

まずは、お気軽にお問い合わせくださいませ。

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まとめ

西遊記切手の高価買取なら“福ちゃん”

古典小説(西遊記)切手」の魅力は、単に物語の場面を再現するだけでなく、それぞれの場面に込められた深い意味や象徴性を芸術的に表現している点にあります。孫悟空の不屈の精神や知恵と師弟の絆、そして困難に立ち向かう勇気といった、西遊記の普遍的なテーマが、1枚1枚の切手に繊細に織り込まれているのです。

発行当時、この切手シリーズは中国国内で爆発的な人気を博し、多くの切手収集家を魅了しました。その芸術性と物語性が高く評価され、1980年には新中国建国30周年を記念する最優秀切手に選ばれる栄誉に輝きました。

古典小説(西遊記)切手」は、中国の伝統文化と現代的なデザイン技術が見事に融合した、芸術性の高いお品物です。この切手は、古典文学「西遊記」の魅力を、時代や世代を超えて広く伝える重要な役割を果たしてきました。

そして現在もなお、この切手シリーズは世界中のコレクターたちから愛され、中国切手史における金字塔として、その輝かしい歴史に名を刻んでいます。

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