織物はどのように織られるのだろう?織物の三原組織についてご紹介
平織りとは
平織の構造は織物の三原組織の中でも一番基本でシンプルな構造になり、経糸と緯糸を一本づつ通す織り方です。平織は、他の織り方に比べても経糸と緯糸を一本づつ通すので、他の織り方に比べても丈夫なのが特徴になります。また、均一に織って作られるので横から見ても凹凸がなく厚さも均一で、透け感も少ないです。
現在でも市場に出回っている生地の多くは平織でできています。平織は、軽くて丈夫で通気性があることから、普段着でもよく使われる生地の織り方です。平織は糸を均一に織るため、基本的に裏表で違いがあまりなく、地模様もない点で他の織り方と見分けをつけます。
綾織り(斜文織り)とは
綾織り(斜文織り)は織り目が斜めになっていることが一番の特徴です。縦糸と緯糸合わせて3本以上の糸で構成されていて、織り方によって左綾と右綾に分かれます。平織に比べて織り目が少ないので摩擦に弱くて強度に欠けるので、引っかきキズなどに弱いです。ただし、織り目が少ない分、伸縮性があってシワになりにくいメリットがあります。
平織は、基本的に裏表で違いがある点で平織と見分けれるでしょう。足袋やデニムをイメージしてもらうと、生地の裏表で違いがある綾織の特徴が分かりやすいです。
繻子織りとは
繻子織りは縦糸と緯糸を5本以上合わせて使った生地で縦糸が生地の表に多く出ているので、光沢が出やすいです。繻子織は織り目が隣り合わないように織っているので、織り目が斜めにならないという綾織との違いがあります。
また、織り目が均一ではないので、柔軟性があって綺麗なドレープが出来やすく、なめらかですべりがいいです。なめらかですべりが良いため、折り目やシワが目立ちやすいので普段着としては向いていません。サテンの生地をイメージしてもらうと、光沢感やなめらかさのある繻子織りの特徴が分かりやすいです。
まとめ
今回は、着物や洋服に使われる生地(布)の代表的な織り方についてご紹介しました。生地の特徴が分かれば、着物についても知識が深くなり、着物をより一層楽しめるので、どんな織り方で作られているのかにも一度注目してみてください。