中国十二支切手シリーズ「年賀切手(酉)」1981年版について徹底解説!
中国切手のコレクター必見!文化大革命後の復興期である、1981年に行された「年賀切手(酉)」の魅力に迫ります。
著名な画家「張仃」が手掛けた、ニワトリモチーフのデザインは、「十二支シリーズ」の中でも、とくに希少価値の高い1枚として知られています。
この記事では、
・切手デザインの魅力
・文化的背景や歴史的意義
・切手の市場価値
などを徹底的に解説します。
中国切手の売却をご検討中の方はもちろん、中国の文化や歴史に興味がある方にとっても貴重な情報が満載です。
ぜひ最後までご覧ください。
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目次
「年賀切手(酉)」とは
1981年、中国で発行された「年賀切手(酉)」は、旧正月を祝う人々の間で年賀状を送るために使われた特別な切手です。
「十二支切手」とも呼ばれるこのシリーズは、その年の干支をモチーフにしたデザインが特徴で、「酉年」である1981年には、ニワトリが生き生きと描かれた切手が発行されました。
当時、人々の新年の挨拶を彩ったこの切手は、現在ではコレクターの間で人気の高いアイテムとなっています。中国の伝統文化と時代の空気を感じさせる「年賀切手(酉)」は、その美しさだけでなく、歴史的な価値も併せ持つ貴重なコレクションといえるでしょう。
中国の十二支について
中国に古くから伝わる十二支は、12年周期で繰り返される暦の中で、各年に動物を割り当てたシステムです。
子(ねずみ)から亥(いのしし)まで、12種類の動物たちは、それぞれ独自の性格や特徴を持ち、人々の性格や運勢を占う指標としても親しまれてきました。
十二支の起源は紀元前1000年頃に遡り、当時の人々が木星の公転周期を基に年を数えるために考案したといわれています。
それぞれの動物には、「賢さ」「成功」「情熱」など、さまざまな象徴的な意味が込められていることで有名です。
人々は、自分の生まれ年の動物に親しみを感じ、アイデンティティの一部としてきました。
十二支は、中国の文化や芸術にも深く根付いています。絵画や彫刻、工芸品など、さまざまな作品に十二支の動物たちが登場し、人々の生活を彩ってきました。とくに旧正月には、十二支をモチーフにした装飾や贈り物が街中に溢れ、新年を祝う人々の心を和ませます。
現代においても、十二支は中国の人々の生活に欠かせない存在であり、その影響は中国のみならず、東アジアのさまざまな国々にも広がっています。
それぞれの文化の中で独自の変化を遂げながらも、十二支は人々の心に深く根付き、豊かな文化を育み続けているのです。
「年賀切手(酉)」の特徴やデザイン
「年賀切手(酉)」は、1種類の図案で構成されたシート切手で、「931万枚」が発行されました。
そのデザインテーマは、「ニワトリ」です。
中国で縁起が良いとされる、「赤」「青」「緑」の3色を基調に、伝統的な切り絵やステンドグラスの技法を思わせる美しい意匠が施されています。
しかし、単に伝統的なだけでなく、現代的なグラフィックデザインの要素も巧みに取り入れられているのが特徴です。中央に堂々と配置されたニワトリの姿は、新年の到来を告げる象徴として力強く、そして華やかに描かれています。
周囲の装飾は最小限に抑えられ、ニワトリの存在感が際立つ構図は、シンプルながらも見る者に鮮烈な印象を与えます。
この切手は、中国の伝統美と現代的なデザインセンスが融合した、まさに芸術作品といえるでしょう。新年の祝福と希望を込めたメッセージが、鮮やかな色彩と洗練されたデザインを通して、見る人の心に直接語りかけてくるようです。
▼中国切手「年賀切手(酉)」の詳細
・発行日:1981年1月5日
・額面:8分(※100分=1元)
・切手デザイン:全1種類
・発行枚数:931万枚
「年賀切手(酉)」の市場価値は?切手買取を検討されている方へ
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中国の年賀切手といえば、1980年発行の「赤猿切手」がその名を轟かせていますが、その翌年に発行された「年賀切手(酉)」も、コレクターの間では高い人気を誇っています。
赤猿切手ほどではないものの、一般的な中国切手と比較すると高値で取引されており、切手買取においても額面以上の査定額が期待できるでしょう。
とくに、文化大革命後の復興期に発行され、著名な画家「張仃」がデザインを手掛けたという点で、芸術的価値も高く評価されています。そのため、保存状態が良好なものは高値で取引される傾向にあるのです。
しかし、年賀切手(酉)の価値を決めるのは保存状態だけではありません。
以下のポイントを押さえることで、さらに高価買取の可能性をアップできます。
シート単位での保管
バラ切手よりもシート単位での保管が、希少価値を高めます。
とくに、シートの端にある余白部分(耳)も、コレクターにとっては重要な要素です。シートや耳付きの切手は、切り離さずにそのまま保管しましょう。
また、年賀切手(酉)の「切手帳」もコレクターに人気のため、同様に切り離さず査定に出されることをオススメいたします。
目打ち穴の状態に注意
切手の周りの目打ち穴は、きれいな状態であるほど価値が上がります。
欠けや歪みがあると査定額に影響するため、専用ケースや切手用アルバムでの保管がオススメです。
専門店での買取を検討
年賀切手(酉)は人気の高い中国切手です。
中国切手の買取に精通した専門店なら、その価値を正しく評価してもらえます。福ちゃんの切手買取では、豊富な知識を持つ専門査定士が、これまでに多くの高価買取を実現して参りました。
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まとめ
「年賀切手(酉)」のデザインを手掛けたのは、中国の著名な画家「張仃(ちょうてい)」です。
文化大革命の嵐の中で「反革命的」と批判され、彼の描いたニワトリの絵は「黒い絵」と蔑まれた過去がありました。しかし、改革開放後、彼の芸術は再評価され「酉年の年賀切手のデザインに選ばれる」という、大役を任されることになったのです。
驚くべきことに、この切手のデザイン原画は、文化大革命時に紅衛兵によって没収され、張仃自身も失われたものと諦めていました。ところが、荒れ果てた自宅から、奇跡的にシワだらけのニワトリの絵が見つかったのです。
この奇跡的な出来事は、困難な時代を生き抜いた張仃自身の姿と重なり、彼に深い感慨を抱かせました。
切手に描かれた勇敢で力強いニワトリの姿、そして鮮やかな色彩の羽毛は、まさに張仃の不屈の精神を象徴しているかのようです。この年賀切手は、発行されるやいなや大きな反響を呼び、その芸術性の高さも高く評価されました。
張仃の波瀾万丈な人生と、中国の激動の現代史が交差するこの切手は、単なる郵便切手という枠を超え、現在も多くの人々に愛され続ける特別な存在となっています。