中国切手「民族文化宮」に価値はある?多民族国家を支えた中国の歴史を凝縮した逸品

1953年、「中華人民共和国成立10周年」を記念して、「民族文化宮」をテーマとした特殊切手が数量限定で発売されました。

この切手は、単なる収集品ではなく、中国の歴史と文化を伝える貴重な資料であり、近年その価値が注目されています。

当記事では、「民族文化宮切手」の歴史的背景、デザイン、そして市場での価値について詳しく解説します。 中国の歴史や文化に興味のある方、希少な切手コレクターの方にも必見の内容です。

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「民族文化宮」切手とは

中国切手「民族文化宮」に価値はある?多民族国家を支えた中国の歴史を凝縮した逸品

民族文化宮(通称:民族宮)」 は、1959年に北京に完成した多目的文化施設です。当時は中国最大の建造物であり、その壮麗な姿は人々を魅了しました。

首都北京の有名な10大建築の1つとして数えられる民族文化宮は、中華人民共和国成立10周年を記念して建設されました。この記念すべき建物の建築と完成を祝い、1959年に民族文化宮切手が発行されたのです。

民族文化宮切手以外にも、10大建築をテーマにした切手が数多く発行されています。これらの切手は、それぞれ異なるデザインで、当時の中国の建築技術と芸術性を堪能できます。

福ちゃんコラムでは、その中から下記テーマの記事を公開中です。

【参考】10大建築を扱った他テーマの中国切手
「人民大会堂」をテーマにした中国切手の詳細はこちら
「革命軍事博物館」をテーマにした中国切手の詳細はこちら

民族文化宮はどのような施設なのか

民族文化宮は、中国北京市西城区にある複合文化施設です。1959年に完成し、中華人民共和国の成立10周年を記念して建てられました。現在は、国家民族事務委員会が管理する、公益性の高い文化事業機関となっています。

民族文化宮のメインとなる建物は、13階建ての塔形構造で、高さは約70メートル。屋根には孔雀青色の「琉璃瓦」が使用され、豪華絢爛な外観が特徴です。

この壮麗な建物は、中国で56の民族が共存する多民族国家の象徴として設計されました。民族間の理解と団結を促進し、中国の文化的多様性を体現する場として、重要な役割を果たしています。

民族文化宮は、展示施設・図書館・劇場・会議室などを備えた複合施設です。文化的な展示や教育活動、政治的な会議や国家的なイベントの開催など、さまざまな用途に利用されています。

民族文化宮は、北京を訪れる際にぜひ立ち寄りたい文化施設です。中国の多様な文化に触れ、歴史や伝統を学べます。また、壮麗な建築物としても見応えがあり、北京の観光スポットとしても人気があります。

民族文化宮は新中国に必要だったのか?

1949年の中華人民共和国成立後、多民族国家である中国は、民族間の統一と調和を図ることが急務でした。そこで、毛沢東主席は、1950年の政治局会議である提案をします。

各民族が団結するための象徴として、また少数民族の活動の中心で機能する施設として、民族文化宮の建設を提案したのです。

当初、民族文化宮は東単の広場に建設される予定でしたが、朝鮮戦争の影響と国家経済の制約により、計画は一時的に保留されます。しかし、その後の1954年には、ダライ・ラマとパンチェン・ラマが北京を訪れるなど、政府は少数民族の重要な代表者を迎える機会が増えたのです。

これらの状況を踏まえ、1955年に民族文化宮の建設計画が再度動き出し、1959年に建設が完了しました。建築設計は、民族の特色と中国の伝統的なスタイルを反映するように配慮されています。

民族文化宮は、中国の統一と多民族共生の理念を形にしたものであり、多民族国家である中国にとって重要な意味を持つ施設です。

民族文化宮は、単なる文化施設ではなく、多民族国家である中国の歩みを刻む貴重な資料であり、現在も高い人気を誇っています。中国の歴史と文化に興味のある方には、ぜひ訪れていただきたい場所です。

「民族文化宮」切手の特徴やデザイン

中国切手「民族文化宮」に価値はある?多民族国家を支えた中国の歴史を凝縮した逸品

民族文化宮切手は、1959年に発行された中国の特殊切手です。額面は4分と8分の2種類があり、いずれも「民族文化宮」の外観が描かれています。

民族文化宮はもともと、「博物館」「図書館」「エンターテインメント施設」の3つで成り立っていました。現在の民族文化宮は、改修により手が加えられましたが、図案では当時のままの姿が見られます。

それぞれの発行枚数は、以下のとおりです。

✔ 4分切手(赤色)、発行枚数400万枚
✔ 8分切手(緑色)、発行枚数800万枚

2種類とも、多色刷りではなく、シンプルなデザインと色使いが特徴です。

当時の中国切手の中では、「珍しいデザイン」といえるでしょう。

▼中国切手「民族文化宮」の詳細
・発行日:1959年12月10日
・額面:4分、8分(※100分=1元)
・切手デザイン:全2種類
・発行枚数:400万枚~800万枚

「民族文化宮」切手の市場価値

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民族文化宮切手の市場価値は、切手の状態によって大きく異なります。汚れや破れのない美品ほど、高値で取引される傾向です。

民族文化宮切手には、「バラ切手」と「シート切手」の2種類があります。

バラ切手は、切手が1枚ずつ販売されたものです。シート切手よりも希少価値が低くなりますが、それでも状態によっては高額査定が期待できます。

シート切手は、複数の切手がまとめて印刷された状態で販売されたものです。バラ切手よりも希少価値が高く、高額査定が期待できます。

民族文化宮切手は、湿気や直射日光を避け、涼しい場所で保管することが重要です。

切手の図案が書かれていない部分は、黄ばみなどの変色が起こりやすくなっています。保管状態にはとくに気をつけておきたい切手です。

民族文化宮切手は、切手専門店や買取業者に売却できます。

将来的に売却する可能性があるならば、「変色や劣化によって価値が下がってしまう前に手放す」のも賢明な判断だといえるでしょう。

福ちゃんの切手買取では、一律の買取金額ではなく、お品物の状態を拝見して、価値に見合う金額を提示しています。中国切手や記念切手の価値が下がる前に高く売りたいとお考えなら、ぜひ福ちゃんの切手買取サービスをご利用ください。

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まとめ

中国切手「民族文化宮」に価値はある?多民族国家を支えた中国の歴史を凝縮した逸品

民族文化宮は、北京市西城区にある複合文化施設です。1959年に完成し、中華人民共和国の成立10周年を記念して建てられました。現在は、国家民族事務委員会が管理する公益性の高い文化事業機関となっています。

民族文化宮は、中国の56の民族が共存する多民族国家の象徴として設計されました。建築デザインには各民族の文化的特徴を取り入れ、中国の豊かな民族多様性を反映しています。また、少数民族の文化と伝統を保存し展示する場としても機能し、訪問者に対して教育的な役割も持ち合わせています。

これらの社会的価値を反映して、1959年に民族文化宮の落成を記念して発行された切手は、その時代の中国文化と政策の重要な側面を捉えたものです。

この切手に描かれた民族文化宮の外観は、その壮大さと美しさを象徴しており、コレクターや歴史愛好家にとって大きな価値があります。

民族文化宮切手は、発行枚数が比較的少ない、希少価値の高い切手です。もし、古い切手のアルバムをお持ちであれば、ぜひこの機会に民族文化宮切手が含まれていないか、確認してみてください。

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