リストライクも高価？リヒテンシュタイン1728年「10ダカット金貨」の魅力と古銭価値を徹底解説
今号の福ちゃんコラムでは、1728年に「リヒテンシュタイン公国」より発行された、「ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨」をご紹介いたします。
近年、希少価値の高い古銭の需要が高まる中、過去に発行された金貨を現代の技術で再鋳造した、「リストライク」が注目されているのをご存知でしょうか？ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨もリストライク金貨として発行されており、本物と見分けがつかないほどの精巧な仕上がりになっています。買取市場でも高い人気を誇る、貴重な古銭です。
この記事を読むことで、金貨の詳細を理解できるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
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目次
リヒテンシュタイン公国1728年「ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨」リストライクとは
ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨は、1728年にリヒテンシュタイン公国で発行された金貨です。
当時の統治者であった、「ヨーゼフ・ヨーハン・アダム」の在位期間（在位：1721年から1732年）中に発行されました。この金貨は、リストライク版として、1966年から1968年ごろにかけて再鋳造されたものです。
金貨の名称は、表記の仕方によって「ヨセフ王子金貨」と呼ばれることもあります。
同金貨が発行された「リヒテンシュタイン公国」は、ヨーロッパの中央に位置する小さな国です。
スイスとオーストリアに挟まれたこの国は、面積がわずか160平方キロメートルと、ヨーロッパで6番目に小さい国家です。公式言語はドイツ語を使用します。人口は約4万人と少ない（参考値：日本の人口は、およそ1億2300万人）ものの、高い生活水準と安定した経済を誇り、豊かな自然と美しい景観も魅力です。
リヒテンシュタイン公国の政治体制は立憲君主制で、「公」が国家の首長として君臨しています。
この国は1719年に「神聖ローマ帝国」の一部として公国の地位を得て以来、リヒテンシュタイン家によって統治されてきました。リヒテンシュタイン家は、ヨーロッパの中でも非常に古い貴族の家系の1つです。
ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨は、これらの歴史の中で発行された貴重な金貨であり、古銭市場でも人気があります。
希少価値と歴史的価値に加え、美しいデザインも人気の理由です。金貨としての価値も高く、投資目的やコレクション目的としても注目されています。
1728年「ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨」リストライクのデザインや特徴
ヨーゼフのダカット金貨は、同時期に「10ダカット金貨」と「1ダカット金貨」の2種類が発行されました。
1ダカット金貨は、1728年と1729年に発行され、1968年には1728年銘のリストライク版が発売されました。このリストライク版には、「金貨」と「プラチナ貨」の2種類があります。
1ダカット金貨と10ダカット金貨のデザインは同じで、「ヨーゼフ・ヨーハン・アダム侯爵の肖像」と「リヒテンシュタイン公国の国章」が描かれています。金品位も986/1000と同一です。
両者の主な違いはサイズと重量です。10ダカット金貨は約35g、1ダカット金貨は約3.5gと、約10倍の重量差があります。そのため、10ダカット金貨は手にすると、ずっしりとした重量感を得られるのが特徴ですね。
10ダカット金貨の表面には、「ヨーゼフ・ヨーハン・アダム」の横顔を描いた肖像がデザインされています。
周囲に刻まれているのは、「IOS：IO：AD：D：G：S：R：I：P．& GUB：DOM：DE LIECHTENSTEIN」の文字です。この文字は、「神の恩寵によるヨーゼフ・ヨハン・アダム、神聖ローマ帝国の公、リヒテンシュタイン家の総督」を意味します。
また、ドイツのミュンヘンで鋳造された金貨であることを示す、「M」のミントマークも見られます。
裏面に大きく描かれているのは、リヒテンシュタイン公国の国章です。周囲には、「OPP：& CARN：DUX・C・RITB：GRAN：HISP：P：CLAS：S・C・M・INT・CONS：1728」と刻まれています。
この文字を現代の意味に置き換えると、勲章や肩書きにあたるような文面が並び、巨大な国を統治していたことを示す内容が記されているのです。
▼ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨の概要
・品位：金98.6%
・重量：約35g
・直径：約41mm
・額面：10ダカット
・発行年：1728年銘
・発行国：リヒテンシュタイン公国
※当コラム内の画像は「リストライク版」
1728年「ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨」リストライクの買取価格アップのコツ
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ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨は、1728年にリヒテンシュタイン公国で発行された金貨です。
過去事例や買取価格を見ても、額面以上でのプレミア価格で取引されていることが多く、状態が良ければさらに高い価値も見込めます。
リストライク版は、オリジナル金貨の人気や価値が高いからこそ発行されます。金貨のデザインをはじめとした、芸術的な側面も評価に含まれているため、高価買取の事例が多い傾向にあるのです。
ただし、純度の高い金貨のため、傷や変色などの劣化は、金貨の価値を大きく下げてしまいます。
高価買取を目指すなら、できるだけ良い状態を保ちましょう。
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まとめ
日本では知名度が低い、ヨーゼフ・ヨーハン・アダムですが、海外では「リヒテンシュタイン家」の地位向上に大きく貢献した名君として評価されています。
文献では「非常に優れた管理者」と評価され、「ローマ使節や彼の父などによって蓄積された負債を上手に返済した人物」と記述されています。
優秀な建築家や芸術家を招き、宮殿の天井画を描かせるなど、文化・芸術にも積極的に支援を行いました。
派手な活動よりも着実に成果を出す人物像は多くの人々の信頼を得て、現在も高い人気を誇っています。
再鋳造された金貨は数多くありますが、芸術性や人物像などのデザインは価値判断に不可欠です。
ヨーゼフ・ヨーハン・アダム10ダカット金貨は、時代を超えて高い評価を受ける金貨です。もし、お手元にあれば、高価買取が期待できます。
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