【中国切手】「児童の生活’58」の種類と特徴について解説!エラー切手の買取価値は?
この切手は、数量限定で発行されたため、価値の高い切手として扱われています。また、印刷ミスによる「エラー切手」も存在します。エラー切手は非常に珍しく、コレクション価値の高い切手です。
切手買取を検討されている方は、ぜひ当記事を最後までご覧ください。
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「児童の生活’58」切手とは
児童の生活’58切手は、1958年に中国で発行された特殊切手です。新中国成立後、中国切手で史上初となる「児童」をテーマにしています。
6月1日の児童節を祝う目的で発行されたもので、4種の切手には、それぞれ子どもたちが描かれています。
日本では5月5日が「こどもの日」と制定されています。
中国でも同様にこどもの日があり、それが毎年6月1日に祝う特別な日「児童節」です。ちなみに、6月1日は1925年に「子どもの福祉世界会議」で定められた、「国際子どもの日」と同じ日付でもあります。
中国切手「児童の生活’58」は、発売されるまでの過程において、トラブルが発生したことでも有名です。
当初は1957年4月末の納品を目指して発注されました。1957年1月の切手発注から、各800万枚の印刷を予定していたのです。しかし、当時の印刷技術が未熟だったため、品質の問題から廃棄を繰り返し、発行が1年以上遅れるというトラブルが発生しました。
1958年はじめまでに品質基準を合格できるものは半分にも満たず、最終的には不良品の中から良品を組み合わせて作られた、という経緯があります。
そのため、発行枚数が4種とも216万枚と、半端な数になっているのです。
このトラブルを乗り越えて発行された「児童の生活’58」は、中国切手の歴史においても重要な位置を占める作品です。今もなお多くの人々に愛され続ける、貴重な切手といえるでしょう。
「児童の生活’58」切手の特徴やデザイン
中国切手「児童の生活’58」は、4種類のデザインで構成された切手セットです。いずれも、木版画のような温かみのある描写が特徴的で、植物と子どもが共通して描かれています。
切手の各デザインテーマは、以下のとおりです。
✔ 母と子
✔ ひまわり
✔ 鬼ごっこ
✔ 水遊び
【母と子】で描かれているのは、ゆりかごの中で子どもの世話をする母親の姿です。
かごの中にはトラのぬいぐるみ、背景にはハスの花が咲いています。母親の優しげな表情が非常に印象的な図案ですね。
【ひまわり】で描かれているのは、男の子と女の子がひまわりに水をあげている様子です。
ひまわりは太陽に向かって、高く伸びて咲いています。この姿は、まるで子どもたちの成長を表現しているようにも見えますね。
【鬼ごっこ】で描かれているのは、お面を被った2人の子どもが遊んでいる様子です。
中央部分には、青い模様の入った陶器が置かれています。陶器の後ろから、お面を被った子どもが覗いています。もう1人の子どもは、気づいていない様子で、陶器の裏側を確認しようとしていますね。
このデザインは、日本では「鬼ごっこ」のテーマが付けられていますが、実際には「かくれんぼ」をして遊んでいるのかもしれません。なお、中国での公式デザインテーマ名は「遊び」です。
どちらの遊びであっても、子どもたちが楽しそうに遊んでいる笑顔が印象的ですね。
【水遊び】で描かれているのは、首に赤いネッカチーフを付けた2人の子どもが、水辺で遊んでいる様子です。子どもたちは、自作の船をゆっくりと水辺に流して遊んでいます。背景には、「ケイトウ」の花が咲いています。ニワトリのトサカの形にも見えるケイトウは、日本でも古くから親しまれていることで有名ですね。
子どもたちの楽しそうな笑顔と、ケイトウの花の鮮やかな色彩が、見る人の心を華やかに彩ります。
▼中国切手「児童の生活’58」の詳細
・発行日:1958年6月1日
・額面:8分(※100分=1元)
・切手デザイン:全4種類
・発行枚数:各216万枚
「児童の生活’58」切手の市場価値や高く売るコツ!エラー切手も!?
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切手買取市場をみると、児童の生活切手は額面以上の買取価格で取引されている事例が多くあります。そのため、将来的に売却や買取を検討している場合には、状態を良好に保っておくようにしましょう。
切手の価値は、状態によって大きく左右されます。そのため、切手は丁寧に保管・取扱することが大切です。
汚れや色あせなどがあると価値も下がり、査定額に影響を及ぼします。切手の状態次第では、価格がつかないこともありますので、保管や取扱には注意が必要です。
中国切手「児童の生活’58」は、4種類のデザインで構成されています。その中で価値を比較すると、「水遊び」のデザインは、イギリスで1958年の「世界で最も優れた切手10選」に選ばれたことから、最も価値が高いとされています。
しかし、実際には、4種のデザインで価格帯に大きな差はありません。
それでも、バラで買取に出すよりも、4種セット買取のほうが高値もつきやすい傾向にあります。なぜなら、4種セットのほうが価値が高いと評価されるためです。そのため、お手元に4種そろっている場合には、まとめて査定に出すことをオススメします。
また、中国切手「児童の生活’58」は印刷ミスにより、「エラー切手」扱いされているものもあり、通常より価値が高いとされています。
具体的に存在するのは、以下のエラー切手です。
☑ デザイン「ひまわり」:黄色1色もれ
☑ デザイン「鬼ごっこ」:赤色1色もれ
☑ デザイン「水遊び」:上部の花の色ピンク
これらのエラー切手は、通常の切手よりも希少価値が高く、買取価格にも期待できます。
お手元にある切手が「もしかしたら該当するかも」と感じたら、専門の買取業者に査定を依頼してみてくださいね。
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まとめ
1958年の中国は、新しい時代の幕開けを迎えていました。
中華人民共和国成立から9年が経ち、国家の急速な産業化と社会主義建設の推進が行われ、国民経済の回復と発展を目指していた時期です。
中国共産党は、教育と子どもの福祉にとくに重点を置き、児童を国家の未来として大切に育てる政策を推進します。
この背景の中で、児童の健全な成長と幸福な生活が国家の重要な課題の1つとされ、児童に関連するさまざまな社会的、文化的取り組みが行われていました。
その一環として1958年に発行された「児童の生活’58切手」は、この時代の中国とその子どもたちの関係性を象徴しているといえるでしょう。
印刷ミスによるレア切手も存在する「児童の生活’58」は、通常の切手でも額面以上のプレミア価格での買取が期待できるコレクション品です。
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ご自宅に眠っているその切手が、高価買取につながるかもしれません。