エレキギターはアンプなしで弾いてもいい?アンプの必要性も解説!
エレキギター初心者が気になる点の1つに、「エレキギターはアンプなしで弾いてもいいのか」という疑問をよく耳にします。
結論からいえば、エレキギターはアンプにつながなくても練習はできますが、上達したいのであればアンプにつないだほうがよいでしょう。
当記事では、エレキギターにおけるアンプの必要性や、エレキギターをアンプなしで弾かないほうがよい理由を4つ解説いたします。
エレキギターにおけるアンプの必要性を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
エレキギターはアンプなしで弾いてもいい?
エレキギターは、弦を弾いた際に発生する振動を電気信号に変換する楽器です。弦の振動を電気信号に変換し、アンプで増幅して音を出す仕組みになっています。
アンプにつながなくても弦を弾けば音は出るため、練習はできるでしょう。とはいえ、セットであるアンプにつながずに弾いても本来の音は出ず、エレキギターならではの表現もできません。
そのため、本体だけで成り立つアコースティックギターとは異なり、エレキギターはアンプとセットで1つの楽器といえます。
さらに、エレキギターの演奏に欠かせないさまざまなテクニック、奏法の練習も難しいことから、アンプなしで弾けば弾くほどかえって上達の妨げになる可能性も。
また、下記では「ギターが上達しない理由」について詳しく解説しておりますので、併せてご覧ください。
▶︎ ギターが上達しない主な理由10個|解決方法と練習法も紹介
以上を踏まえ、基本的にはエレキギター初心者ほど、アンプなしでの演奏はしないほうがよいでしょう。
エレキギターにおけるアンプの必要性
エレキギターは、構造上アンプにつなげて演奏することを前提としています。
エレキギター特有の「ジャーン」や「ギャーン」といったサウンドは、アンプで作られています。アンプにつなげずに演奏すると、エレキギター特有の音を楽しめず、よい音も出せません。
エレキギターは、「内部に空洞があるフルアコ」「空洞があり中心は詰まっているセミアコ」「空洞がないソリッドギター」の、3種類に分けられます。
通常、エレキギターといえばソリッドギターです。
そして、音を響かせる空洞を持たないソリッドギターは、アンプなしで演奏しても小さな音しか出ません。
そのため、エレキギターのさまざまな音を大きな音量で出すには、アンプが必要不可欠といえるでしょう。
エレキギターをアンプなしで弾かないほうがいい理由
エレキギターをアンプにつながずに弾いても小さな音しか出ない上に、練習する過程でさまざまなデメリットがあります。
アンプなしの練習を繰り返していると、いつまで経っても演奏が上達しないこともあり得るでしょう。
下記は、アンプなしでエレキギターを弾かないほうがよい4つの理由です。
① サウンドメイキングを練習できない
② ミュートの音が聞こえにくい
③ 生音が小さいため上達しにくい
④ エレキギターの醍醐味を味わえない
【理由①】サウンドメイキングを練習できない
エレキギターの演奏では、サウンドメイキングが欠かせません。
サウンドメイキングとは、本体やアンプについているスイッチやツマミを操作して、音色を調整することです。
エレキギターのようなエレキ楽器は、電気的な加工により音色を劇的に変化させます。
そして、エレキギター奏者は曲をよりよく演奏するために、さまざまな調整をし望むサウンドを作り上げるのです。
そのため、サウンドメイキングは、エレキギターならではの醍醐味といえるでしょう。
しかし、サウンドメイキングは簡単でございません。スタジオやライブ演奏で求める音色をスムーズに再現するためには、日常的に練習を重ねる必要があります。
ただし、前提条件として、アンプに接続しなければサウンドメイキングの練習はできません。
【理由②】ミュートの音が聞こえにくい
エレキギターは、複数の弦を弾くときに出したい音だけでなく、不要な音も一緒に鳴ることがあります。
このような、要らない雑音・ノイズを鳴らさないようにするテクニックがミュートです。
また、音を止めたり弱めたり、少し短く切ったりしたいときにもミュートが使えます。 さらに、ミュートが使いこなせれば、雑味のないクリアな音になり、リズムや音色の幅も広がります。
ミュートは演奏で非常に重宝するテクニックであるものの、アンプに接続しなければ弾いたときに出る音が小さいため、雑音が聞こえません。
そのため、ミュートができているかどうかを確認するためにも、アンプが必要といえるでしょう。
【理由③】生音が小さいため上達しにくい
アンプなしで出す音を「生音」といいます。
生音は非常に小さく聞き取りにくいため、練習しているうちについ大きな音を出そうと、手に力を入れてしまうケースがよくあります。
不必要に力むと音が硬くなり、強弱もうまくつけられなくなるため、平坦で魅力のない演奏になるでしょう。
さらに、力んでしまうことで演奏時のフォームが崩れたり、過度に疲れたりすることもあります。
疲れるとミスが出やすくなるため、練習効率も下がりおかしなクセがついてしまう恐れも。
そもそも、アンプをつないで出す本来の音と生音では、音の響き方や弾き方が大きく異なります。
そのため、アンプなしでの練習を続けていると、どれほど練習しても本来の音や力加減の感覚がつかめないでしょう。
【理由④】エレキギターの醍醐味を味わえない
エレキギターの魅力は、クリーンだったり歪んだり、エフェクトをかけたりと、さまざまな音の表現が可能な点です。
ピッキングで強弱をつける、トーン調整をする、ボリュームを変えて抑揚をつけるなど、多様な方法で奏でたい音を追求できるところが醍醐味といえるでしょう。
しかし、アンプに接続しなければ微量なサウンドの変化も聞き取れないため、多彩な音色の習得ができません。
そして、エレキギターを演奏するおもしろさや楽しさが欠けてしまい、モチベーションを上げることも難しくなるでしょう。
また、下記の記事では「ギターの練習を継続する方法」についてご紹介しております。
「最近やる気が出ない」
「上達したいけど思うようにいかない」
などお悩みの方は、ぜひご覧ください。
▶︎ ギターで挫折しやすい理由6つ!練習を継続する方法と上達のコツも
エレキギターをアンプなしで練習したい場合は?
エレキギターを練習するときはアンプにつないだほうがよいとわかっていても、気になるのが周囲への音です。
ご自宅に防音室がない場合、アンプにつないで演奏すると大きな音が出て、近隣に迷惑をかける恐れがあります。
また、金銭的事情や置くスペースの問題により、アンプの購入をためらっている方も多いのではないでしょうか。
そこで、下記では「据え置き型の一般的なアンプを使わずに、エレキギターを練習する方法」をご紹介します。
アンプが内蔵されているギターを使う
エレキギターの中には、アンプとスピーカーが内蔵されているものがあります。
小さなスピーカーから音が出るため、外部アンプにつないだときのような大きな音は出ません。
本体が一般的なエレキギターより小さめなものが多く、持ち運びしやすいことが特徴です。さらに、内蔵型アンプは電池で動くため、電源につなぐ必要もございません。
また、多くのモデルが外部アンプにつなぐことも可能です。
ただし、音が小さいため、演奏しているうちに物足りなさを感じてしまう可能性があります。
そして、アンプ内蔵型ギターは小型のものが多いため、一般的なエレキギターを持ったときにしっくりなじまないこともあるでしょう。
ヘッドフォンアンプを使う
ご自宅で大きい音が出せない方は、ヘッドフォンアンプを使うのもよいでしょう。
ヘッドフォンアンプとは、文字通りヘッドフォンにつなぐアンプであり、電池で動くため外部電源につなぐ必要がございません。
設定は簡単で、エレキギター本体と手持ちのヘッドフォンをアンプにつなぐだけです。
ヘッドホンで聞くため大きな音が響くこともなく、騒音で近隣に迷惑をかける心配もございません。
手のひらサイズのミニアンプながらサウンドは本格的であり、優秀な防音対策でもあるため、思う存分に練習ができます。
さらに、最近はアンプが内蔵されたヘッドフォンも人気です。数千円程度の価格で販売されているものもあるため、一般的な据え置き型のアンプより手が届きやすいでしょう。
まとめ
エレキギターの音は、弦を弾いた際の振動をピックアップが電気信号に変換することで生まれます。
アンプで音を変換・増幅しなければ、エレキギターの本来の音は出ません。そのため、アンプなしの練習では、演奏技術の向上は難しいといえるでしょう。
また、アンプなしの演奏はミュートの音が聞こえにくいことや、生音が小さいため上達の妨げとなる場合もあります。
エレキギターを少しでも早く上達したいという方は、ギターをアンプにつなぎ、本来の音の感覚や力加減をつかめるようにしましょう。
また、エレキギターをアンプなしで練習したい場合は、アンプが内蔵されたギターやヘッドフォンアンプを使うことも1つの方法です。
さらに、下記の記事では「エレキギターを独学で習得する方法」や、「アンプの選び方」について、詳しくご紹介しております。
「ギターを練習してることを知られたくない……」
「アンプは何を選べばいいの?」
などのお悩みがありましたら、ぜひ併せてご覧ください。