【中国切手】人民公社の五業を発展させようの種類や特徴、切手買取における価値を解説
「人民公社の五業を発展させよう」記念切手とは
「人民公社の五業を発展させよう」切手は、1979年に中国で発行された発行枚数限定の記念切手です。
1979年頃の中国では、農業は国の経済の基盤であり、大部分の人口は農業に従事していました。しかし、農業の生産性は低く、農地や農業技術の不足が大きな問題でした。
また、一部の地域では食糧不足や飢饉も発生しており、これらの問題を解決するために中国政府は「人民公社」という形で農業の集団化を推進しました。
1978年、「中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議(第11期3中全会)」で、経済建設を国家の中心課題とする方針が打ち出され、これが中国の農業の進展に大きな影響を与えることとなります。
ここで採択された一連の政策は、農業、特に穀物生産を強化することに焦点を当てていました。農業の発展には、生産の集中化と近代化が重視され、農業生産の効率と生産量を高めるための措置が取られました。
また、同会議で提出された農業政策は、「以穀為纲、全面发展」(穀物を主軸とし、全面的に発展させる)という方針を示しており、これは穀物を主要な生産品として他の農産物の生産も推進するという方針で、これにより農村の農業、林業、畜産業、副業、漁業が全面的に発展することが期待するものです。
これらの政策の下で、中国の農業は大きな進歩を遂げ、食糧生産は増加し、食糧不足の問題も大幅に改善します。そして、農業の近代化は農村の生活水準の向上にも貢献し、農業の発展が中国全体の経済成長に大きく寄与することとなったのです。
これらを踏まえ、1979年8月10日に農業方針である「穀物を主軸として全面的に発展させる」を広く国民に宣伝することを目的として同切手が発行されました。
「人民公社の五業を発展させよう」記念切手の特徴やデザイン
中国切手「人民公社の五業を発展させよう」は全5種類のデザイン切手で、額面や発行枚数が異なる組み合わせの記念切手です。
それぞれのデザインテーマは以下のようになっています。
・【農業】刈入れ(額面:4分、発行枚数:600万枚)
・【林業】植林作業(額面:8分、発行枚数:1,000万枚)
・【放畜】アヒル養殖(額面:8分、発行枚数:1,000万枚)
・【副業】藤編み(額面:8分、発行枚数:1,000万枚)
・【漁業】漁港(額面:10分、発行枚数:400万枚)
切手に描かれている人々の顔は笑顔にあふれており、労働は大変な作業でありながらもそれらに楽しく取り組む様子がうかがえます。
▼中国切手「人民公社の五業を発展させよう」の詳細
・発行日:1979年8月10日
・額面:4分、8分、10分(※100分=1元)
・切手デザイン:全5種類
・発行枚数:400万枚~1,000万枚
「人民公社の五業を発展させよう」記念切手の市場価値や高く売るコツ
「人民公社の五業を発展させよう」記念切手には5種類のデザインがあります。この中で比較的人気が高いのは「刈入れ(農業)」に集まっているように思えますね。
「漁港(漁業)」よりも額面が低くて発行枚数も多いですが、単純に額面や発行枚数だけで価値を判断できないのが中国切手特有の奥が深い部分でもあります。
なお、これらは執筆現在によるもので、実際に買取に出す時期によっては価値や人気が変動していることもありますので、この場では参考程度に留めておきましょう。
ここからは、同切手を買取に出すときに少しでも高く売るためのコツやポイントを紹介します。主なポイントは下記の3点です。
・切手の状態を良好に保っておく
・まとめて買取してもらう
・福ちゃん中国切手無料査定を活用する(業者選び)
中国切手の価値は状態によって大きく変動します。ヒンジ跡のないものやきれいな状態の切手は高値が付く傾向にありますので、価値のある中国切手をお持ちの場合には良い状態を保てるように保管方法には気をつけましょう。
また、切手高価買取にはまとめて買い取ってもらうのも効果的です。
一枚ずつの切手よりも、デザイン一式が揃っている切手のほうがコレクターからも好まれやすいため、可能な限りまとめて買取に出すことをオススメします。
そして、高価買取でとくに重要な項目が買取業者選びです。
中国切手を中心とした価値のある切手の買取価格は業者によって異なります。買取手数料がかかるかどうかも大きなポイントです。
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お手元の中国切手を売る際は、少しでも高く評価してくれる買取業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
中国切手「人民公社の五業を発展させよう」が発行されるきっかけともなった「第11期3中全会」は、1935年の「遵義会議」に並ぶくらい重要な意義を持つものとされています。
毛沢東の時代から新しい時代に切り替わる時期でもあったことから、同切手は文化大革命の頃にはあまり発売されなかった題材の切手となっています。
同切手は切手デザインによって価値のバラつきはあるものの、切手の種類がすべて揃ったものや状態が良いものは現存している枚数が少ない切手です。そのため、切手買取でも額面以上のプレミア価格がつく可能性があるといえるでしょう。