【中国切手】幹線道路にかかるアーチ橋の種類や特徴、切手買取における価値について解説
「幹線道路にかかるアーチ橋」記念切手とは
「幹線道路にかかるアーチ橋」とは1978年に中国で発売された記念切手です。
広大な面積のある中国において、道路の建設や整備は交通を円滑にし、流通や貿易を発展させるためには不可欠な工事の一つでした。
全国に道路網が形成されることにより、軍隊の動員や近代化のための労働力、食料、資材の運搬や供給もスムーズになったのです。
そして、道路建設には河川など複雑な地形も多く、重量に耐えられる構造の橋を架けて道路網を張り巡らせることは常に重要視されていました。そのような背景も手伝って、橋の建築を記念して発行された経緯を持つのが、「幹線道路にかかるアーチ橋」切手です。
「幹線道路にかかるアーチ橋」記念切手の特徴やデザイン
幹線道路にかかるアーチ橋記念切手は、5つのデザインで構成される記念切手と小型シートが同日に発売されました。それぞれの切手には中国の有名な橋が描かれています。
まず、切手セットでは以下のデザインが採用されています。
・川西の鋼鉄製3号橋(額面:8分、発行枚数:2,000万枚)
・無錫新虹橋(額面:8分、発行枚数:2,000万枚)
・豊都の石製九渓溝橋(額面:8分、発行枚数:2,000万枚)
・川西の箱型6号橋(額面:8分、発行枚数:2,000万枚)
・三門の上叶橋(額面:60分、発行枚数:250万枚)
「川西の鋼鉄製3号橋」切手は青がかった色が特徴的な切手です。鋼鉄製3号橋は四川省攀枝花市にある中国最大の鋼構造アーチ橋で、力強い姿がデザインからもうかがえます。
「無錫新虹橋」切手は緑色を基調としたデザインが特徴的です。
無錫新虹橋は中国江蘇省無錫市にある長さ約98メートルの大型橋で、無錫市の象徴的なランドマークでもあります。都市開発と交通ネットワークの強化に大いに貢献しているだけでなく、観光地としても人気です。
橋の構造は二重曲線アーチ橋で、橋の設計を美化するとともに建築的な強度と安定性があります。
「豊都の石製九渓溝橋」切手は、淡いピンクのような色合いを基調としているのが特徴的です。豊都の石製九渓溝橋は、四川省豊都県にある中国最大級のアーチ型石造橋で、外観が非常に美しいことでも知られています。
「川西の箱型6号橋」切手は、スカイブルーを基調としたカラーが特徴的です。箱型6号橋は、四川省にある鋼鉄コンクリート構造の箱形アーチ橋で、切手デザインからも橋の構造がよくわかります。
「三門の上叶橋」切手は、オレンジがかった夕暮れのような色合いが特徴的です。
三門の上叶橋は、浙江省台州市の三門県にある鉄筋コンクリート製のトラスアーチ橋で、中国初となる二重アーチのコンクリート橋でした。
▼中国切手「幹線道路にかかるアーチ橋」の詳細
・発行日:1978年11月1日
・額面:8分、60分、2元(※100分=1元)
・切手デザイン:全5種類+小型シート
※現在は再建されて形を変えている橋もあるため、今号の福ちゃんコラムでは切手デザインとして当時の姿をお伝えしています。
小型シート
「幹線道路にかかるアーチ橋記念切手」には、小型シートが同日に発売されています。
額面は「2元」で、発行枚数は「15万枚」
こちらの小型シートは横長の切手で、湖南省の長沙市にある「湘江大橋」(※「橘子洲大橋」とも呼ばれる)が描かれています。全長は約1,250メートルの非常に大きな二重アーチ橋で、現在も中国最大の双曲アーチ橋です。
車道と歩道を含む最大幅が約76メートルと、見た目も圧巻の橋が小型シートの切手デザインとして採用されています。
「幹線道路にかかるアーチ橋」記念切手の市場価値や高く売るコツ
中国切手は外国切手の中でも蒐集家からの人気が比較的高い切手です。そのため、切手買取においても高価買取されるケースがよくあります。
「幹線道路にかかるアーチ橋記念切手」を中心とした価値のある中国切手を高く売るためのポイントとして、以下の3点をチェックしておきましょう。
・切手の状態(良好なものが好まれる)
・希少性のある切手(手に入りにくい切手)
・査定を依頼する買取業者選び(福ちゃん)
切手の状態は発売直後のように「新品未使用のきれいな状態がベスト」です。
しかし、発売から年月が経つと汚れや色あせなどが発生することもあり、新品とまったく同じ状態で現存しているものはそれほど多くありません。
そのため、現在所有されている中国切手は、可能な限りきれいな状態を保てるようにしておくように心がけましょう。
また、希少性のある中国切手でも、買取業者によって買取額が異なります。
「切手買取実績の多い買取業者」や「日本一の切手買取価格」を目指すくらい切手買取に力を入れている業者は高値が付きやすい傾向にありますので、複数の業者を比較してみるのも一つの方法です。
中国切手の売却は、福ちゃんの切手無料査定を活用していきましょう。
まとめ
中国は古代から橋梁技術において優れた技術を持っており、石製や木製のアーチ橋が建設され、それらは水路を越えるため、または景観を美化するために使用されました。
もちろん世界に目を向けても、多くの国で優れた橋梁技術が開発・適用されています。
たとえば、フランスは「ミヨー高架橋」のような優れた構造技術による吊橋を設計・建設中です。ミヨー高架橋は、世界最高の道路橋として知られています。アメリカでは、「ゴールデンゲートブリッジ」や「ブルックリンブリッジ」などが、現在でも工学的な偉業として称えられていますね。
日本も「明石海峡大橋」や「東京湾アクアライン」などがあり、日本は高度な技術と緻密な設計を駆使して複雑な地理的条件を克服しています。日本の橋梁技術は、地震対策など困難な環境に対応するための高度なプロジェクトとして注目されていますね。
そのような世界を相手にしても中国はひけをとらないほどの橋梁技術があり、世界最長の橋を含む数々の大規模な橋梁プロジェクトを手がけています。「杭州湾大橋」や「温州大橋」などがその良い例でしょう。
「紅旗用水路切手」の中でも石造橋が描かれていたように、地理的な側面からも中国では「橋」は重要な位置づけとなっていることが、今回の「幹線道路にかかるアーチ橋記念切手」からもうかがえます。
同切手は、素晴らしいデザインであるうえに小型シートなど発行枚数の少ないものがあり、切手買取でも状態が良ければ高価買取の可能性もある中国切手です。
お手元に該当する切手をお持ちの場合には、今一度その価値を確認してみましょう。