【中国切手】「鉄人・王進喜」切手の特徴と詳細、買取市場について解説
目次
「鉄人・王進喜」記念切手とは
「鉄人・王進喜」切手は、1972年に中国で発行された記念切手です。中国労働者階級の先駆者でもある「王進喜」を称えて発行されました。
王進喜(1923-1970年)は中国の労働者であり、その生涯と業績により「鉄人」として広く知られています。彼は中国甘粛省の農家に生まれ、幼少期には羊の群れを管理し、その後石炭運搬人を経て15歳で油田で働き始めました。
1950年に石油の掘削第一人者となった後、「玉門油田」では当時の中国で最高記録となる月間5,000メートルを超える掘削を達成するなど、予想を遥かに上回る結果を出し続けます。
1960年に毛沢東と中央委員会が大慶で大規模な戦闘を展開し、自国で石油の自給自足を達成すると決定したときには、王進喜と彼の石油掘削チームは玉門油田から荒れた草原に急行するのです。
ここでも王進喜らは氷点下約30度の厳しい寒さにもかかわらず取り組み続け、5日間の掘削の後に石油を探し当て、大慶の最初となる油田が稼働を開始。そして、3年以内には大慶は中国の一流の大油田となりました。
疲労や怪我、困難にも関わらず、王進喜は前進し続けました。このため、人々からは「鉄人」と呼ばれ、その名前は広く知られるようになったのです。
1970年に亡くなってから二年後となる1972年に同切手が発売になったのは、中国政府が王進喜の功績を称え、彼の労働者階級への奉仕と献身を模範として強調したかったと考えられます。
「鉄人・王進喜」記念切手の特徴やデザイン
王進喜の中国切手は「1,000万枚の限定発行」で、デザインは一種類のみです。
この時期に実在する人物で一人のみで構成されている切手は他にほとんどないことから、王進喜がもたらした功績の大きさを物語っています。
具体的な切手デザインとしては、王進喜の仕事風景が描かれており、石油工場で冬服を着た王進喜がブレーキハンドルを手に仕事を行っている様子です。
また、上着のポケットには「毛沢東の書籍」が入っていることが切手デザインからもうかがえます。
▼「鉄人・王進喜」記念切手の詳細
・発行日:1972年12月25日
・額面:8分
・発行枚数:1,000万枚
「鉄人・王進喜」記念切手の市場価値や高く売るコツ
王進喜の中国切手買取でも実績のある福ちゃんでは、価値のある記念切手の買取を行っています。ここからは、記念切手を買取に出す際に少しでも高値をつけるためのコツやポイントを紹介します。
切手の状態を良質に保っておく
価値のある中国切手を少しでも高く売るためには、切手の状態が重要になります。破れなどの損失や汚れなどがなく、きれいな切手は査定額も高くなる傾向にあります。
そのため、切手の保存では専用アルバムを活用するなど、適切な保管を心がけましょう。
福ちゃんへの切手まとめ売り(切手買取)を利用する
切手のまとめ売りは買取額が増える利点もありますが、切手の枚数が多いと価値に気づかなかったプレミア切手が混入していることがあり、それにより予想以上の買取価格になることがあります。
福ちゃんでは切手まとめ売りも受け付けていますので、ご自宅で不要になった切手や処分に困った大量の切手をお持ちの際はお気軽に弊社までご相談ください。
まとめ
王進喜が発信した有名なスピーチに、「中国が自国の土地で石油を生産できるようになるなら、私は20年の命を諦めるつもりだ」という言葉があり、実際に王進喜は1970年に47歳の若さで亡くなっています。
また、1964年に毛沢東が 「工業は大慶に学び、農業は大寨に学ぼう」 とスローガンを出したように、大慶の油田掘削の成功は中国にとって、非常に大きい出来事でした。この出来事を機に、中国は外国の石油を利用しなくてもいいようになったのです。
人生をかけて石油に取り組み、数多くの輝かしい実績を残した王進喜の労働に対する姿勢が「鉄人・王進喜」の切手には詰め込まれています。