【ダカット金貨】オランダ騎士立像(1928年銘)の特徴と市場価値を解説

今回は1928年にオランダで発行された「ダカット金貨」の詳細や特徴について紹介します。オランダのダカット金貨は「騎士立像」デザインが特徴的な金貨で、古銭買取でも高価買取の可能性が高い金貨となっています。

【ダカット金貨】オランダ騎士立像(1928年銘)とは

【ダカット金貨】オランダ騎士立像(1928年銘)の特徴と市場価値を解説

こちらのダカット金貨は1928年にオランダで発行された金貨です。「ダカット金貨」は「ドゥカート金貨」と表記されることもあります。

ダカット(Ducat)金貨は、中世から近代にかけてヨーロッパで広く流通していた金貨の一種です。

ダカット金貨は13世紀のヴェネツィア共和国ではじめて鋳造されました。名前はラテン語の”Ducatus“(公国)から来ています。これは、初めてダカット金貨を鋳造したヴェネツィアの公(ドゥージ)にちなんだものです。

ダカット金貨は純度が非常に高く人気もあったため、その価値と信用性からヨーロッパ全体で広く受け入れられ、中世から近代にかけての国際貿易の主要な通貨となっています。

オランダでは1586年からダカット金貨が鋳造され、特に17世紀から18世紀の「オランダの黄金時代」に多く流通していました。

オランダのダカット金貨は、オランダが17世紀に経済的な繁栄を遂げた時期と一致しているため、その歴史的な価値は非常に高いとされています。また、純度の高い金貨でもあるため、現代でも投資や収集の対象です。

さらに現在でも、オランダ王立造幣局(Royal Dutch Mint)は、記念硬貨としてダカット金貨を鋳造しています。これらの金貨は、古いデザインを尊重しつつも現代の鋳造技術を用いて製造されています。

【ダカット金貨】オランダ騎士立像(1928年銘)の特徴

【ダカット金貨】オランダ騎士立像(1928年銘)の特徴と市場価値を解説

ダカット金貨はヨーロッパ各国で鋳造されていたため、国によってデザインや特徴が異なります。今回の記事では、1928年銘オランダのダカット金貨についての特徴を紹介します。

金貨の表面には右手に剣、左手に矢を持ち、鎧をまとった騎士が立つ姿を描いているのが特徴です。その周りには「CONCORDIA RES PARVAE CRESCUNT 1928」の文字が刻まれています。

これはラテン語の成句で、「一致団結すれば小さなことも大きくなる」という意味です。直訳すると、「協調により小さなことが成長する」を意味します。

金貨の裏面には装飾された正方形の枠内にラテン語で「MO. AUR. REG. BELGII AD LEGEM IMPERII.」と書かれています。

直訳すると「ベルギーの金の鋳造は帝国の法に従って」という意味です。この表現はオランダのダカット金貨によく見られます。

もともとオランダとベルギーは一つの国「ネーデルラント王国」として存在していました。この表記は、金貨がベルギー(あるいはネーデルラント王国、現在のオランダとベルギーにまたがる地域)で鋳造されたことを示しています。

つまり、全体としてこの表現は「ベルギー(オランダ)の金の鋳造は帝国の法に従って行われた」という意味になり、金貨が法的に認められた通貨であったことがわかります。

▼【ダカット金貨】オランダ騎士立像の概要

・品位:金98.3%(K23)
・重量:約3.49g
・直径:約21mm
・厚さ:約0.67mm
・発行年:1928年銘
・発行国:オランダ

【ダカット金貨】オランダ騎士立像(1928年銘)の買取価格アップのコツ

【ダカット金貨】オランダ騎士立像(1928年銘)の特徴と市場価値を解説

ここからは、オランダ騎士立像のダカット金貨を少しでも高く売るためのコツやポイントを紹介します。

金貨の状態を確認しておく

金貨のような硬貨の価値は保管状態に大きく依存します。傷や汚れが少なく、細部のデザインがはっきりと見える金貨は、状態が悪いものよりも価値が高いです。

金貨をお手入れする際には専門的な知識が必要なため、自分で清掃を試みるのではなく、専門家に相談するのがオススメです。

無理なお手入れは金貨に傷を入れてしまったり変色させてしまい、金貨の価値を落とすことがあるので注意しましょう。

金貨の付属品がある場合には揃えておく

ダカット金貨を購入したときの付属品がある場合には用意しておき、査定時に一緒に出しましょう。

特に第三者機関による鑑定書がついている場合や鑑定された状態でスラブケースに入っているのであれば、そのままの状態で買取に出すのがベストです。

金貨を適切な場所で売る

外国の古い金貨やダカット金貨のような価値のある古銭は、適切な場所で売却すると良いでしょう。古銭買取の実績がある買取業者や専門部署がある買取業者に売ると高値が付きやすい傾向にあります。

古い金貨の価値を正確に判断するためには専門知識が必要になります。福ちゃんでは古銭買取の専門部署があり、経験豊富な査定士が在籍していますので、ダカット金貨を少しでも高く売りたい場合には福ちゃんの買取サービスを利用しましょう。

まとめ

【ダカット金貨】オランダ騎士立像(1928年銘)の特徴と市場価値を解説

オランダのダカット金貨は発行年によって発行枚数が異なり、1928年銘のダカット金貨は571,881枚です。これは他の年に比べると多めですが、現在では良好な状態で残っている金貨は少ないため貴重な古銭となっています。

19世紀になり多くの国が金基準制度を導入しました。これは、紙幣の価値を一定量の金と直接結びつける制度で、金貨と紙幣が交換可能になりました。金基準制度の導入により新たな金貨が鋳造されたがゆえに、ダカット金貨を市場から追い出す一因となったのです。

ヨーロッパ各国の貿易取引に、主要通貨として流通した歴史を持つダカット金貨。大きな発展を遂げた時代で利用された金貨としてコレクター人気が高く、古銭買取市場でも高値で取引されています。

状態が良ければ高価買取も期待できる古銭です。お手元にダカット金貨をお持ちなら、一度査定に出してみて、「どれくらいの価値があるのか」を実際に確かめてみてはいかがでしょうか。

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