【デンマーク領西インド諸島】クリスチャン9世金貨(1904年銘)の特徴や市場価値を解説
今回は1904年にデンマーク領の西インド諸島で発行された4ダラー金貨の詳細や価値について紹介します。同金貨はデンマーク国王「クリスチャン9世」を描いた非常に希少なコインです。
目次
クリスチャン9世金貨(1904年銘)とは
今回、福ちゃんコラムで取り上げる金貨は「デンマーク領西インド諸島」で発行された1904年銘の金貨で、デンマーク国王「クリスチャン9世」の肖像画がデザインされた金貨です。
当時、ヨーロッパでの通貨統一を目的とした「ラテン通貨同盟」にデンマーク領西インド諸島は参加しなかったものの、1904年にラテン通貨同盟の基準を採用したこともあり、フラン表記のある4ダラー金貨が1904年と1905年に発行されました。
デンマーク領西インド諸島は、現在のアメリカ領ヴァージン諸島(セント・クロイ島、セント・ジョン島、セント・トーマス島など)に相当します。デンマークは、1917年にこれらの島々をアメリカに売却しています。
デンマーク国王クリスチャン9世は、1863年から1906年まで在位したデンマーク王国の国王です。当初は王位継承権がない身分でしたが、デンマークの王位継承問題を解決するために選ばれています。
また、クリスチャン9世は、ヨーロッパの王室と多くの縁組を持ち、「ヨーロッパの義理の父」とも呼ばれることがあります。彼と妻ルイーゼの子孫は、イギリス、ギリシャ、ノルウェー、ロシア、デンマークなどの王室と結婚しました。
彼の息子(後のギリシャ国王ゲオルギオス1世)は、ギリシャの国王として即位。そして、彼の娘アレクサンドラはイギリス皇太子「エドワード7世」と結婚して後にイギリス王妃となっています。
このように、クリスチャン9世はデンマークの政治的・社会的近代化を支援し、ヨーロッパ王室間の関係を築いたことで歴史に名を刻んでいます。
クリスチャン9世金貨(1904年銘)の特徴
クリスチャン9世が描かれたデンマーク領西インド諸島の4ダラー金貨は、発行された期間が短いため良い状態で現存する枚数が少ない金貨です。
金貨の表面には、クリスチャン9世の肖像画が中央にデザインされ、その周りには「CHRISTIAN Ⅸ・1904」と「DANSK VESTINDIEN」(西インド諸島)と文字が描かれています。
裏面には船に乗ってオールを右手に持った女神の裸像が描かれ、周りには「20 FRANCS」(20フラン)、「4 DALER」(4ダラー)の額面が描かれたデザインです。
▼クリスチャン9世金貨(1904年銘)の概要
・品位:金90%
・重量:約6.45g
・直径:約21.0mm
・額面:4ダラー(4DALER)
・発行年:1904年銘
クリスチャン9世金貨(1904年銘)の買取価格アップのコツ
ここからは、クリスチャン9世が描かれたデンマーク領西インド諸島の4ダラー金貨を高く売るためのコツやポイントを紹介します。
金貨の状態を良好に保つ
金貨の価値はその状態に大きく影響されます。傷や汚れがなく美しい状態の金貨は、買取価格が高くなる傾向があります。金貨を取り扱う際は手袋を着用し、傷をつけないように良い状態を維持しておきましょう。
古い金貨に多少の傷があるのは仕方ないものの、同じ金貨でも描かれている文字やデザインが鮮明なほど高い価値が付きやすいため、日頃は専用ケースに入れて保管しておくのがおすすめです。
証明書や鑑定書があれば一緒に提出する
金貨の価値や真贋を証明する書類がある場合、買取価格が上がる可能性があります。証明書や鑑定書を持っている場合には査定時に一緒に出しましょう。
また、第三者機関によって鑑定された状態でスラブケース等に入っている場合には、ケースに入ったままの状態で買取に出すと良いでしょう。
古銭買取業者「福ちゃん」を利用する
金貨を高く売るためには、「古銭買取に力を入れている業者」や「買取実績の多い業者」に査定を依頼して買い取ってもらうのがおすすめです。
古銭買取に強い買取業者では外国の古い金貨でも正確に価値を見定める査定士が在籍しているため、地金価値だけでなく希少性や市場流通の状態などを加味した査定が可能です。
福ちゃんでは古銭の知識豊富な専門査定士が一枚ずつ丁寧に査定しているため、お手元にある金貨を少しでも高く売りたい場合には福ちゃんの古銭買取サービスを利用しましょう。
まとめ
クリスチャン9世が描かれたデンマーク領西インド諸島の4ダラー金貨は発行から100年以上が経過していることもあり、良好な状態で残っている金貨は少ない貴重な古銭です。
また、金貨の部類としてはアンティークコイン扱いされることもあるため、コイン蒐集家からの人気もある金貨です。
このように、クリスチャン9世がデザインされた同金貨は貴金属としての価値に加えてデザイン性や希少性を考えると、状態が良ければ高価買取の可能性が高い金貨といえるでしょう。