【ヘクテ金貨】レスボス島ミュティレネの特徴や市場価値(買取)を解説

今回は古代ギリシャで紀元前にレスボス島ミュティレネで発行されたヘクテ金貨について紹介します。古銭買取市場ではアンティークコインに分類される古代ギリシャ金貨ですが、状態の良いで残っている金貨は非常に少なく、希少性のある古銭となっています。

【ヘクテ金貨】レスボス島ミュティレネの古代ギリシャ金貨とは

【ヘクテ金貨】レスボス島ミュティレネの特徴や市場価値(買取)を解説

今回のレスボス島ミュティレネヘクテ金貨は、紀元前454年から紀元前427年にかけてミュティレネで発行されたとされる古代ギリシャの金貨です。

ヘクテ金貨は古代ギリシャ時代に使われた金貨の一種で、主にイオニア地方(現在のトルコ西部)で流通していました。

ヘクテはギリシャ語で「6分の1」という意味であり、エレクトルムと呼ばれる自然の金銀合金から作られていました。エレクトルムは、金と銀の比率がおおよそ3:1であることが一般的で、ヘクテ金貨は主にこの合金を用いて製造されていました。

古代ギリシャの貨幣制度の中で最も初期のものの一つであり、ギリシャの貨幣制度が発展するきっかけとなったものです。

また、ヘクテ金貨にはさまざまなデザインが施されていました。

多くの場合、表面には神話や宗教に関連した図像が刻まれており、裏面には様々なシンボルや動物が描かれていました。これらのデザインは、貨幣の発行者や発行地域の特徴を示すものであり、古代ギリシャ社会の文化や信仰を反映しています。

ミュティレネ」は古代ギリシャの都市であり、現在のギリシャのレスボス島にあたります。ミュティレネは紀元前6世紀から5世紀にかけて繁栄しました。この都市は、その美しい建築物や芸術作品で知られており、古代ギリシャ文化の中心地の一つでした。

ミュティレネは、詩人サッポーをはじめとする多くの有名な詩人や哲学者が生まれた場所でもあります。また、ヘレニズム時代には、数学者や天文学者がミュティレネに集まり、学問の中心地となりました。

さらに、ミュティレネは政治的にも重要な地位を占めていました。ペルシャ戦争の際には、都市は一時的にペルシャに征服されましたが、その後アテナイの支配下に入り、デロス同盟の一員として再び繁栄しました。

しかし、紀元前4世紀にマケドニア王国のフィリッポス2世がギリシャを征服したことで、ミュティレネは徐々に衰退し始めました。その後、ローマ帝国の支配下に入ったことで、ミュティレネの独自の文化は次第に失われていきました。

現在のミュティレネは、レスボス島の主要な町であり、観光地としても人気があります。古代ギリシャの遺跡や美術品が多く残されており、その歴史と文化を今に伝えています。

レスボス島ミュティレネのヘクテ金貨の特徴

【ヘクテ金貨】レスボス島ミュティレネの特徴や市場価値(買取)を解説

古代ギリシャのヘクテ金貨には、今回の福ちゃんコラムで取り上げた金貨以外にも様々なデザインがあります。古代ギリシャの都市国家が独自のデザインを持つことで、そのアイデンティティや地域性を示していました。

こちらの金貨は翼を広げたフクロウ(梟)が描かれたデザインです。

アテナは、知恵や戦略、芸術、技術などを司るギリシャ神話の女神であり、アテナイ(現在のアテネ)の守護神でもあります。フクロウは、アテナの知恵や知識を象徴する動物として広く知られていました。そのため、この金貨にフクロウが描かれていることは、ミュティレネがアテナイとの強い関係を持っていたことを示唆しています。

この時期、ミュティレネはアテナイのデロス同盟に加盟していたため、アテナイの文化や政治的影響を受けていました。フクロウをデザインしたヘクテ金貨の発行は、ミュティレネがアテナイとの同盟関係を強調し、その影響力を示すために行われたと考えられます。

このようなヘクテ金貨は、古代ギリシャの都市国家間の政治的、文化的なつながりを示すものであり、貨幣のデザインを通じてその都市国家のアイデンティティや価値観が反映されています。

【ヘクテ金貨】レスボス島ミュティレネの買取価格アップのコツ

【ヘクテ金貨】レスボス島ミュティレネの特徴や市場価値(買取)を解説

ここからは、レスボス島ミュティレネのヘクテ金貨を古銭買取で、少しでも高く売るためのコツやポイントを紹介します。

第三者機関による鑑定書の有無

第三者機関による鑑定書がある場合、古銭の価値がより正確に評価されるため、古銭買取が高く売れる可能性が高くなります。

金貨や古銭であればアメリカのNGC(Numismatic Guaranty Corporation)が有名ですが、NGCによって鑑定されてスラブケースに封入されている場合は、そのままの状態で買取依頼に出すようにしましょう。

数千年前に流通しているような金貨だと専用の箱などの付属品がなく、スラブケースに入った状態でお手元にある場合がほとんどです。

そのため、ケースに封入された状態で査定に出したほうが古銭の正確な価値が評価され、それに基づいて高額な買取価格が設定されるため、高く売れる可能性があります。

金貨の状態の良し悪し

金貨の状態は買取価格に直結しやすい重要な要素です。アンティークコインの場合、新品同様の状態で現存していることはほとんどなく、ある程度の傷や変形はつきものです。

しかしながら、古い金貨の美しさや歴史的価値は、状態が良い場合に最も際立っています。傷や汚れが少なく、細部の彫刻が明確であればあるほどその価値は高くなりやすいものです。

保管時には良い状態を保てるようにしておきましょう。

古代ギリシャ金貨は買取実績の多い買取業者を利用する

古代ギリシャ金貨のような古い金貨は古銭買取に強い買取業者や買取実績の多い業者を選んだほうが買取価格が高い傾向にあります。

一般の買取業者では単純に地金価値のみで買取が行われることがあります。

古銭買取に強い買取業者や買取実績の多い業者では、アンティークコインとしての希少性や市場流通における需給バランスなどを加味した買取をしてもらえるため買取価格も高くなる傾向にあります。

福ちゃんでは多くの古銭取引経験から鑑定力の高い査定士が在籍しているため、古銭の価値を正確に見極めた上での適正な価格での買取を行っています。

海外のアンティークコインや記念硬貨を高く売りたいをお考えの際は、お気軽にご相談ください。

まとめ

【ヘクテ金貨】レスボス島ミュティレネの特徴や市場価値(買取)を解説

今回の金貨が発行された時期は、ミュティレネがアテナイのデロス同盟に加盟していた時代であり、アテナイとの関係が深まっていました。

そしてヘクテ金貨の発行は、ミュティレネが財政的に独立していたことを示しています。

ヘクテ金貨が流通していたことは、ミュティレネにおける貿易や商業活動が盛んであったことを示しており、経済が安定していたと推測されます。また、ミュティレネがアテナイと同盟関係にある時期だったことから、アテナイとの貿易も盛んであったと考えられます。

ただし、この時期のミュティレネに関する財政状況に関する直接的な証拠は限られており、詳細な情報は不明な点が多いです。しかしながら、ヘクテ金貨をはじめとする貨幣の発行やデザインを通じて、ミュティレネの財政状況や経済活動に関する一部の情報を得ることができます。

古代ギリシャの金貨は良好な状態で現存している金貨が多くないため、古銭買取でも高値で取引されやすいアンティークコインとなっています。

およそ2500年前に流通していた金貨であることから歴史やロマンを感じる金貨の一つであり、金貨の状態が良ければ高価買取が期待できる古銭といえるでしょう。

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