カメラの保管方法とポイントを解説!防湿庫の選び方も

カメラは精密機器であるため、湿気によるカビはレンズの機能を低下させるほか、ホコリが内部に入れば撮影に支障を来す恐れがあります。カメラに適した保管方法には、防湿庫や簡易ドライボックス、材料を揃えて自作する方法などがあります。カメラを購入した人の中には、正しい保管方法や保管時の注意点を知りたい人もいるでしょう。

当記事では、カメラの保管方法3つと保管するときの注意点、防湿庫・ドライボックスを選ぶポイントを紹介します。カメラの正しいお手入れの方法が知りたい人や、保管状況を見直したい人はぜひ参考にしてください。

カメラの保管方法

カメラの保管方法

カメラは精密機器のため、湿気によるカビの発生でレンズの機能が低下するほか、本体までカビが侵入すればセンサー部分に移り故障の原因となる恐れがあります。日本は「湿気大国」と言われるほど、湿度の高い地域です。湿度が60%を超えるとカビが発生しやすくなり、80%を超えると発生確率が高くなるため、カビの発生を防ぐ工夫が大事になります。

湿度が40%以下の時期も注意が必要です。湿度が低いと、乾燥によるカメラの部品の劣化やひび割れの原因につながります。さらに湿度だけでなく、気温によってもカビの発生が活性化する場合があります。湿度や気温の変化がある日本では、カメラを保管する場所の湿度・温度管理が欠かせません。カメラ初心者でカメラを使用したまま放置している人は、保管場所に気をつけましょう。

ここからは、カメラの保管方法をいくつか紹介します。

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防湿庫

防湿庫とは、カメラなどの精密機械をカビやホコリから守ってくれる保管庫です。湿度や乾燥からカメラを守ってくれるため、カビや乾燥による劣化を防げます。防湿庫のメリットは、庫内にある乾燥剤によってカメラにとって最適な環境を保てることです。

防湿庫のタイプは主に「簡易型」「据え置き型」の2つです。簡易型は旅行などの持ち運びに使えるタイプで、据え置き型と比べると安いものの、湿度調整などを自分で管理する必要があります。据え置き型は自動で湿気量をコントロールするタイプで、手軽に使える「ペルチェ式」と長く使える「乾燥剤方式」があります。

簡易ドライボックス

簡易ドライボックスとは、湿気から守るための防湿ケースのことです。防湿庫に比べて安価で、手軽にカメラの管理ができます。プラスチック製の密閉容器に乾燥剤を入れることで、湿度を低く保つ効果があります。また、サイズも豊富なため、カメラやレンズのサイズに合わせた収納が可能です。

簡易ドライボックスでカメラを管理する際は、手持ちのカメラが入る大きさよりワンサイズ上を選びます。ボックスが大きければ、レンズをつけたまま保管したいときや、機材が増えたときにもスペースを有効活用できます。簡易ドライボックスを使用するときは乾燥剤の交換目安を把握するなど、定期的なお手入れを心がけましょう。

自作ドライボックス

  • ✔︎ プラスチックケース
  • ✔︎ 乾燥剤(除湿効果のあるもの)
  • ✔︎ 湿度計

一般的な防湿庫とは異なりますが、自作のドライボックスを作ることができます。自作のドライボックスとなると密閉性が少し落ちますが、湿気対策には効果的です。プラスチックケースなどの材料を用意してカメラを入れるだけなので、防湿庫や簡易ドライボックスと比べて安価に保管場所を確保できます。

ドライボックスを自作するのに必要な材料は、主に上記の3つです。

プラスチックケースは、ホームセンターや100円ショップにあるアイテムで構いません。作り方は、ケースにカメラなどの機材を収納し、乾燥剤と湿度計を入れるだけです。乾燥剤は吸湿するとサラサラな状態から膨らんで硬い状態になるので、定期的に交換しながらボックス内の湿度を約40~50%に保ちましょう。

カメラを保管する際の注意点 

カメラを保管する際の注意点

カメラを保管する際は、湿気やホコリから守るためにいくつか注意すべき点があります。例えば、ボディキャップやレンズのリアキャップがある場合はレンズを外し、ボディキャップとリアキャップをセットにして保管します。もしキャップがない場合は、レンズがついたまま保管しても問題ありません。正しい保管方法を覚えて、定期的にお手入れをしてカメラをきれいに保ちましょう。

ここからは、大切なカメラやレンズを長く使うために、保管する際の注意点を紹介します。

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カメラをきれいにしてから保管する

カメラをお手入れせずに放置すると、湿気によってレンズにカビが生えたりホコリがレンズに入ったりして、レンズの機能が低下する可能性があります。カメラは凹凸があるため、内部にもホコリやゴミが溜まりやすい構造です。カメラを使用した後は、本体とレンズのお手入れをしてから保管しましょう。

カメラ本体は、ブロアーやブラシを使って付着したホコリを取り除いた後、クリーニングクロスで全体を優しく拭きます。レンズも同様に行いますが、クロスで拭く際は、中心から円を描くようにするのがポイントです。また、カメラ本体だけでなくフタも忘れずにお手入れします。

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ストラップ・カメラケース・バッテリーを外す

ストラップとカメラケースは布製のため、カメラから外して保管します。ストラップは夏場などに汗を多く含んでいたり、カメラケースは汚れていたりする場合が多く、湿気や汚れを含みやすいためです。

バッテリーの保管方法に関しては、1か月以上使わない場合はカメラから外して保管するのがよいでしょう。バッテリーはカメラに入れたままでも微量に放電しているため、長期間放置すると過放電の状態になって機能が低下する恐れがあります。カメラから外したバッテリーは、汚れやショートを防ぐためにポリ袋などに入れます。また、金属と接しないように離し、長期間使用しない場合は充電を使い切ってから保管しましょう。

乾燥剤を定期的に交換する

防湿庫や簡易ドライボックスにカメラを保管する際は、湿度を低く保てばカビの発生を防げます。使い捨ての乾燥剤を使うドライボックスなどでは、定期的に乾燥剤を交換して湿度を約40~50%に保ちましょう。

乾燥剤にはさまざまな種類がありますが、カメラの保管にはHAKUBA(ハクバ)の「キングドライ」がおすすめです。キングドライは、完全に密閉された状態であれば、カメラの保管に適切な湿度を一定に保てます。交換時期は8か月程度で、乾燥剤の袋が丸く膨らみ、袋を振っても音がしなくなったら交換の目安です。安心の日本製で、安価に購入できるコストパフォーマンスの良い商品です。

カメラを保管する防湿庫・ドライボックスを選ぶポイント

カメラを保管する防湿庫・ドライボックスを選ぶポイント

カメラの適切な保管場所として、防湿庫やドライボックスがあります。防湿庫のメーカーや特徴はさまざまあるため、自分に合った防湿庫を選ぶことが大切です。東洋リビングの「オートクリーンドライ」は、電気代が安く、耐久性の高い乾燥剤方式を導入しています。「トーリ・ハン」は、光触媒の有無に分かれた2種類を用意しており、防湿庫内でカメラの充電機能を搭載した商品もあります。

防湿庫は価格に見合った優れた機能がありますが、手軽に扱えるドライボックスも魅力的です。ここでは、カメラを保管する際に外せないポイントを紹介します。

少し大きめのサイズ

今後機材が増えることを見越して、少し大きめのサイズの防湿庫・ドライボックスがおすすめです。カメラにぴったりのサイズで揃えると買い替えが必要になる場合があり、余計にコストがかかります。防湿庫では、サイズの大きさに違いがあっても、電気代には大きな違いはありません。設置スペースさえ確保できれば問題ないでしょう。

中が見えるもの

透明で中が見える防湿庫・ドライボックスであれば、扉や蓋を開け閉めせずに庫内を確認できます。湿気は扉や蓋を開け閉めするたびに入るため、庫内の湿度も変化しやすくなります。中が見える防湿庫・ドライボックスであれば、乾燥剤が長持ちしたり、機材の場所を一度で確認できたりするでしょう。

湿度計がついたもの

カメラの保管に適した湿度は約40~50%と言われていますが、そもそも湿度を確認できるものがなければ意味がありません。防湿庫・ドライボックスに湿度計がついていない場合は、別途つける必要があるでしょう。湿度計があれば湿度管理がしやすいため、防湿庫・ドライボックスを購入する際は、湿度計の有無をチェックするのがおすすめです。

まとめ

カメラの保管方法には、防湿庫や簡易ドライボックスを利用する方法があります。プラスチックケース・乾燥剤・湿度計をそろえてドライボックスを作れば、防湿庫や簡易ドライボックスと比べて安価に保管場所を確保できます。

カメラを防湿庫や簡易ドライボックスで保管するときは、本体とレンズのお手入れをするほか、ストラップ・カメラケース・バッテリーを外してから保管しましょう。使い捨ての乾燥剤を使用する簡易ドライボックスなどでは、定期的に乾燥剤を交換して湿度を約40~50%に保つのが大切です。

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