文政南鐐二朱銀(新南鐐二朱銀)の買取相場。当時の価値や発行理由等をわかりやすく解説
「文政南鐐二朱銀の価値が知りたい」
「文政南鐐二朱銀は買取してもらえる?」
というような方のために、文政南鐐二朱銀の情報をわかりやすくお伝えします。
買取相場や偽物の見分け方なども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
文政南鐐二朱銀(新南鐐二朱銀)とは?
文政南鐐二朱銀とは、江戸時代に使われていた貨幣の一種です。
新南鐐二朱銀とも呼ばれています。
特徴や発行の歴史的背景などを見てみましょう。
文政南鐐二朱銀(新南鐐二朱銀)の基本情報
- ✔︎ 素材:金 約0.2%/銀 約97.96%/その他 約1.8%
- ✔︎ 重さ:約7.5g
文政南鐐二朱銀は、1872年の文政7年に鋳造され始めた銀貨です。
質のいい銀を「南鐐」と表しますが、南鐐二朱銀は高品質な銀を使用した「金代わり通用の銀」と呼ばれ、流通していました。
表面には「以南鐐八片換小判一兩」とあり、8枚で小判1枚と交換できるという意味の言葉が彫ってあります。
裏面は子持ち分銅と銀座役人の世襲名である「定常是銀座」と刻印され、両面の額縁には水玉が並んでいるのが特徴です。
当時は1/8両という価値で流通していたと言われています。
南鐐二朱銀を発行した人と発行理由
文政南鐐二朱銀を含む南鐐二朱銀を発行したのは、当時、老中に就いて政権を握っていた田沼意次です。
当時は江戸で金貨が通用し、西で銀貨が通用していたため、行き来する際は両替が必要でした。
重さを測って価値を見極める秤量貨幣だった銀貨と決められた額面を価値とする計数貨幣だった金貨の両替は手間がかかることから、計数貨幣の銀貨である南鐐二朱銀が発行されたと言われています。
その背景には、銀貨を計数貨幣にして貨幣統一をし、江戸幕府が貨幣制度をコントロールする目論見がありました。
文政南鐐二朱銀(新南鐐二朱銀)の買取相場
状態などによりますが、文政南鐐二朱銀は1枚5,000円前後で取引されることが多い古銭です。
良質な銀が使用され、含有率が高いため、並品でも価値がつきやすくなっています。
損傷や劣化が少ない美品となると、1万円以上の価格がつく可能性もあるでしょう。
また、両面の額縁にある水玉がすべて確認できるものは「大型」と呼ばれ、査定額が上がる材料となり得ます。
文政南鐐二朱銀(新南鐐二朱銀)偽物の見分け方
特徴が文政南鐐二朱銀と一致していても、偽物だと価値がつきません。
専門家ではない人でも見極められるひとつの方法は、重さをはかることです。
文政南鐐二朱銀は約7.5gなので、あまりにも重すぎたり軽すぎたりするものは偽物の可能性があるでしょう。
当時の技術では重さを均等にすることは不可能だったため、本物でも重さに誤差が出る場合もあります。
本物かどうかは重さ以外にも、刻印や色味などさまざまな部分を見て総合的に判断する必要があるので、重さが7.5g近い値でもそれだけで本物と判断することはできません。
重さも一つの判断材料にはなりますが、断定するにはプロに査定してもらう必要があります。
その他の二朱銀と見分け方
- ✔︎ 明和南鐐二朱銀
- ✔︎ 寛政南鐐二朱銀
- ✔︎ 安政二朱銀
江戸時代には、文政南鐐二朱銀以外にも二朱銀が発行されています。
明和南鐐二朱銀・寛政南陵二朱銀・安政二朱銀の3つです。
明和南鐐二朱銀と寛政南陵二朱銀は総称して「古南鐐二朱銀」といいます。
明和南鐐二朱銀
明和南鐐二朱銀は、1772年の明和9年に発行された最初の南陵二朱銀です。
一般的に通用し始めたのが安永時代に入っていたことから、安永南鐐二朱銀と呼ばれることもあります。
明和南鐐二朱銀が使われはじめ、順調に計数貨幣の銀貨が浸透していきましたが、寛政の改革で1788年に鋳造が停止されました。
寛政南鐐二朱銀
一旦鋳造が停止された南鐐二朱銀ですが、1800年の寛政12年に再び鋳造が始まりました。
その際に鋳造されたのが寛政南陵二朱銀で、明和南鐐二朱銀と素材や品位などは変わらないと言われています。
文政南鐐二朱銀に刻印文字の書体が似ているものが寛政南鐐二朱銀と言われていますが、どちらとも言えないものもあり、見極めが難しいとされています。
安政二朱銀
安政二朱銀は開国に合わせて鋳造された二朱銀で、1859年の安政6年に発行されました。
貿易用に発行されたため「貿易二朱」と呼ばれることもあります。
1ヶ月間にも満たない短い発行期間だったため、希少価値が高い古銭です。
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明和五匁銀と南鐐二朱銀
明和五匁銀とは、南鐐二朱銀が発行される前に作られた計数貨幣の銀貨です。
額面は南鐐二朱銀と一緒で1/8両の二朱とされていました。
政府は明和五匁銀をもって、それまで秤量貨幣だった銀貨を計数貨幣として流通させようとしたと言われています。
しかし、銀の含有率が半分以下と低いこともあって流通しませんでした。
それを受け、良質な銀を使用し、なおかつ含有率の高い南鐐二朱銀の発行に至った経緯があります。
文政南鐐二朱銀の買取は福ちゃんへ
文政南鐐二朱銀は、文政時代に製造された3種類目の南鐐二朱銀です。
南鐐二朱銀は、これまで秤量貨幣だった銀貨を計数貨幣とする目的で当時の田沼意次が発行しました。
買取価格は5,000円前後とされ、美品は1万円以上することもあります。
偽物と見分けたり、他の種類の南鐐二朱銀と見分けたりするには、プロの査定士に見てもらうのが確実です。
買取をお考えの方は、古銭に精通している買取業者に持っていってみましょう。
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