望遠レンズとは?特徴やシーン別の使い方・注意点を解説!

望遠レンズとは、遠くにある被写体を大きく写すためのカメラレンズです。レンズには「中望遠」「望遠」「超望遠」の3種類があるため、被写体や撮影環境によって使い分けると便利です。望遠レンズには背景をぼかす特徴があり、画角の狭いレンズであれば被写体と背景を綺麗に切り抜けます。

当記事では、望遠レンズの特徴やシーン別の使い方を解説します。望遠カメラの特徴を生かして撮影したい人や、撮影上の注意点が知りたい人は必見です。

望遠レンズとは?

望遠レンズとは?

望遠レンズとは、遠くの被写体を大きく撮影できるカメラレンズです。メーカーによって定義は異なりますが、焦点距離が85mm以上のレンズを望遠レンズと呼びます。望遠レンズは、焦点距離の違いによって中望遠や超望遠などさらに細かく分類できます。

焦点距離とは、レンズからカメラ本体に内蔵されている撮像素子までの距離です。焦点距離が長いほど遠くの被写体を大きく写せますが、画角と呼ばれる撮影範囲は狭くなります。焦点距離の長さとレンズの長さは比例するため、カタログやオンラインでレンズ選びを行う際の目安となるでしょう。旅行や運動会など長時間カメラを持ち歩く必要がある撮影シーンでは、焦点距離と携帯性のバランスがとれたレンズを選んでください。

レンズの種類について詳しくはこちら↓
一眼レフカメラのレンズの種類は?選び方や名称の見方も解説

望遠レンズの特徴3つ

望遠レンズの特徴3つ

画角の狭い望遠レンズであれば、余計なものを写り込ませることなく、被写体と背景を綺麗に切り抜けます。背景を大きくぼかしたり、背景との距離をなくしたりと、望遠レンズを用いるとさまざまな表現が可能です。

ここでは、望遠レンズで撮影できる写真の特徴を紹介します。

遠くのものを大きく写す

野球やサッカーなどのスポーツ中継で、大きなレンズをつけたカメラを見たことがある人もいるでしょう。望遠レンズの特徴は、遠くにある被写体を大きく撮影できる点です。通常のレンズよりも画角が狭くなるため、不要な背景を含めずに撮りたいものだけを写真に収められます。

遠方の風景や空を飛ぶ鳥、木の上に咲く花、広い校庭にいる子ども、スポーツ選手、発表会など、手が届かない距離にいる被写体を収めたいときに望遠レンズが活躍します。

背景が大きくボケる

背景をぼかした写真が撮影できるのも、望遠レンズの魅力です。望遠レンズはピントが合う範囲が狭いため、ピントが合っている被写体以外の背景はボケます。背景がボケると被写体が浮き上がったように見えるため、被写体を強調したい場合や幻想的な一枚を撮りたい場面に向いているでしょう。

焦点距離が長いレンズほど背景はボケやすくなり、ピントを合わせている被写体と背景の距離が離れているほどボケ感は大きくなります。背景がボケた写真は柔らかい印象になるため、花や動物、子どもを撮影する場面におすすめです。

遠近の距離感をなくす

望遠レンズには、遠近の距離感をなくす圧縮効果もあります。画角の広いレンズでは遠くにあるものは小さく写りますが、画角が狭い望遠レンズは遠くにあるものも大きく切り取ります。結果的に遠くにある建物や風景が大きく見え、ピントが合っている被写体に近づいたような写真が撮れるでしょう。

背景を写しつつも被写体にフォーカスしたいポートレートには、望遠レンズの圧縮効果が活用します。建物が立ち並んでいる奥行きのある風景を望遠レンズで写せば、建物が密集しているような圧縮感のある写真を撮れます。

望遠レンズのシーン別の使い方

望遠レンズのシーン別の使い方

望遠レンズは主に、焦点距離70〜135mmほどの中望遠、180〜300mmの望遠、300mmを超える超望遠レンズの3種類に分けられます。撮影環境や被写体に応じて使い分けるのがおすすめです。

ここでは、風景や動物、人物など撮影場面に応じた望遠レンズの活用方法と選び方を紹介します。

風景写真を撮る

壮大な景色を広く写真に収めたい場面には、画角の狭い望遠レンズは不向きです。しかし、景色の中で目立たせたい被写体や、風景を一部を切り取りたいときには望遠レンズが活躍します。

風景写真の撮影には、さまざまなポジションから撮影できて使い勝手のよい望遠ズームレンズがおすすめです。撮影する場所で周りを見て、遠くに気になる物やポイントがあれば、その部分をズームして切り取ります。焦点距離に幅があるズームレンズであれば、地形や撮影位置に左右されず撮影できるでしょう。

動物を撮る

動きが読みづらい動物を撮る際も、焦点距離に幅があるズームレンズを用いるのがおすすめです。距離が限られている動物園で撮影するか、野生動物を撮影するかによって、選ぶべきレンズは異なります。

動物園であれば、広範囲をカバーするコンパクトな望遠レンズを使用しましょう。動物をメインに切り取れるだけでなく、ボケを活用して被写体の背後だけでなく手前にある鉄格子も消せます。

野鳥や鹿など、近づくと逃げやすい野生動物を狙うのであれば、超望遠レンズが向いています。ズーム域の広いレンズであれば、動き回る動物にピントを合わせやすいでしょう。

人物を撮る

被写体となる人物だけを切り取るほか、背景をぼかして人物を引き立てたいポートレート撮影や記念写真にも望遠レンズが活躍します。人物撮影には、中望遠のズームレンズを用いるのが定番です。焦点距離に幅があるため、バストアップで撮影したり柔らかくぼかしたり、さまざまな表現ができます。

焦点距離を短くすれば被写体と会話しながらの撮影が可能なため、子どもの撮影にもよいでしょう。中望遠レンズの最長焦点距離であれば被写体と数メートル離れる必要があるため、撮影会にも向いています。

背景との遠近感をなくす圧縮効果は、焦点距離が長くなるほど感じられるようになります。撮影場所や被写体との距離感によっては、さらに焦点距離が長い望遠レンズを用いると表現の幅が広がるでしょう。

望遠レンズを使うときの注意点

望遠レンズを使うときの注意点

望遠レンズの使用にはデメリットや注意点もあります。ここでは、重さや手ブレなど、望遠レンズならではの注意点や対処法を紹介します。

レンズが重い

焦点距離が伸びるほどレンズが長くなるため、望遠レンズは重い傾向にあります。

対処法

運動会や航空機、野鳥撮影など、決まった位置から撮影する場面であれば、三脚を活用するのがおすすめです。持ち運ぶ交換レンズの本数を最小限にするために、ズームレンズを使いましょう。

手ブレしやすい

望遠レンズは焦点距離が伸びるほど狭い範囲を切り取るため、少しの手ブレでも目立ちます。モニター上では気づかなくても、拡大するとブレているケースもあります。望遠レンズを用いる場合は、撮影の度にモニターで拡大して細部まで確認しましょう。

対処法

手ブレ補正機能を有効にすると、ブレを最小限に抑えられます。手ブレ補正は、レンズ内手ブレ補正機構によって行われているのが一般的です。故障を防ぐためにも、撮影が終わって持ち運ぶ際は、手ブレ補正機能をオフにしましょう。

また、シャッタースピードを速める設定でも可能です。「1/焦点距離」を目安に、ブレやノイズが出にくいシャッター速度に設定します。物理的にカメラの揺れを抑えるのであれば、手持ち撮影ではなく三脚を活用してください。リモートシャッターやタイマーでシャッターを切る方法もあります。

最短撮影距離が長い

遠くの被写体を大きく写せる望遠レンズは、裏を返せば近くを撮るのに適していません。被写体だけでなく背景も十分に写り込ませた写真を撮りたければ、ある程度離れた位置から撮影しましょう。撮影時に被写体と撮影者でコミュニケーションを取る場合は、通行人に配慮する必要があります。

対処法

撮影環境をあらかじめ確認した上で望遠レンズを選びましょう。大は小を兼ねる感覚でレンズを選ぶと、限られたスペースでは撮影しにくい可能性があります。

まとめ

望遠レンズとは、遠くにある被写体を大きく撮影できるカメラレンズであり、背景を大きくぼかせるほか、遠近の距離感をなくせる特徴があります。背景がボケた柔らかい印象の写真や、被写体にフォーカスした写真を撮りたいときなど、シーンに合わせて望遠レンズの特徴を生かせます。

動物園の動物を被写体にする場合は、広範囲をカバーするコンパクトな望遠レンズ、野生動物を被写体にするなら超望遠レンズが向いています。望遠カメラはレンズが重いため、三脚を活用すると撮影時の負担が軽減します。望遠レンズを使うときは、撮影環境を確認した上で最適なタイプを選び、手ブレ補正機能を活用しましょう。

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