【ウクレレの種類】サイズ・木材・ボディ・ペグ別に解説!

ウクレレとは4本の弦を持つ小型の弦楽器です。ソロ演奏や弾き語り、アンサンブルなど、1人から大人数で楽しめます。またウクレレは、ハワイアン、ポップス、ジャズ、クラシックと幅広く演奏が楽しめる万能な楽器です。

当記事では、ウクレレの種類について解説します。ウクレレはサイズが異なる5種類のウクレレがあり、使用する木材や作られた構造によって音色が異なります。ウクレレを始めたい方は、ウクレレ選びの際にぜひお役立てください。

ウクレレとは?

ウクレレとは?

「ウクレレ」とは、ギターのような形状をしたハワイの楽器です。ウクレレはギターに比べて弦が少なくコードを押さえやすいため、初心者でも挑戦しやすい楽器と言われています。またサイズも小さいので、女性やお子様も気軽に挑戦できるでしょう。

ウクレレは、19世紀にハワイに移民したポルトガル人が持ち込んだ弦楽器が原型であると言われています。

ウクレレの語源はいくつか諸説があります。「ウクレレを弾く手が素早い動きをする、跳ねるノミに見えた」というのが有力な諸説の1つです。ハワイ語で「ノミ=ウク (uku)」「飛び跳ねる=レレ(lele)」と言い、組み合わせることで「ウクレレ」と呼ばれています。

ウクレレの種類

ウクレレの種類

ウクレレには5種類あり、大きさ・音域・音色によって分かれます。ウクレレを選ぶ際は、演奏スタイルに合ったものを選ぶとよいでしょう。

ここでは、ウクレレの5つの種類について解説します。

ソプラノ
  • ・広く知られる一般的なウクレレ
  • ・ウクレレの基準となるサイズ音の響きが小さいが、高音で繊細な音色が特徴
  • ・ボディサイズが小さく抱えやすいため、初心者に向いている

コンサート
  • ・ソプラノウクレレよりも一回り大きい
  • ・ネックが長く、手が大きい方に適したサイズ
  • ・深みのある落ち着いた音色が特徴
  • ・メロディー演奏のある「ソロウクレレ」に挑戦したい方におすすめ

テナー
  • ・コンサートウクレレよりも一回り大きい
  • ・ハワイの定番サイズであり、多くのプロ奏者が愛用するモデル
  • ・迫力のある音色が特徴
  • ・ウクレレ経験者におすすめ

バリトン
  • ・ウクレレの中で1番大きなサイズ
  • ・太い低音の音色が特徴
  • ・アンサンブルで使用されることが多い
  • ・ウチューニングはギターと同じ「EADG」で合わせるため、ウクレレというよりもギターに近い

ロングネック
  • ・通常より長いネックを取りつけた各サイズのモデルを「ロングネック」と呼ぶ
  • ・ソプラノやコンサートサイズに多く用いられている
  • ・フレット間隔が広くなるため弾きやすさ
  • ・音域を向上させる
  • ・音色はそのままで演奏性を高めたい方におすすめ

ウクレレで使用される木材の種類

ウクレレで使用される木材の種類

ウクレレで使用される主要な木材は、「ハワイアンコア」「マホガニー」です。他にも、さまざまな種類の木材が使用されています。木材の種類によって音色が変わるため、ウクレレを選ぶ上では素材を確認するのも重要です。木材によって木の木目や色合いも異なるので、ウクレレの見た目も気にして選びましょう。

以下では、ウクレレでよく使用される5つの木材を紹介します。

コアウッド
  • ・ウクレレに多く使用される代表的な木材
  • ・歯切れのよい軽快なサウンドが特徴
  • ・ハワイ諸島に自生しているが、輸出規制により入手困難な木材

マホガニー
  • ・赤褐色で整った美しい木目
  • ・やわらかく伸びのある音色が特徴
  • ・高音域でも音抜けがよく、安定感のある演奏ができる

マンゴー
  • ・木目は不規則でやや粗めの肌目
  • ・淡黄色、薄茶色の木材
  • ・コアウッドやマホガニーよりも柔らかく落ち着いた音色が特徴

スプルース
  • ・マツ科の針葉樹で、白っぽく淡い黄褐色の木材
  • ・トップ材に用いられ、サイドやバックにローズウッド材などを組み合わせることでバランスのよい音色になる
  • ・クリアな音で抜け感に優れる

ハワイアンコア
  • 「神が宿る樹」といわれる高品質で貴重な木材
  • ・薄褐色~赤褐色の材面で、不規則なシマやフィドルバック杢など個性的な木目が出ることもある
  • ・ウクレレならではの歯切れのよい音色と響きのよさが特徴

ウクレレのボディの種類

ウクレレのボディの種類

ウクレレのボディは「トップ・サイド・バック」に分かれており、ボディ材を組み合わせて製作します。ボディ材に使用される板は「単板」「合板」の2種類あり、板の貼り方によって音色や音の響きが変化するのが特徴です。

ここでは、ウクレレのボディに使用される2種類の構造を解説します。

単板
単板とは、板を重ねない1枚板のことです。弦の振動が伝わりやすい構造をしているため合板よりも音が伸び、音の響きが大きく感じられます。
単板は合板よりも耐久性が低く、ボディ割れや変形が起こりやすいという特徴があります。湿気や乾燥に弱いため、板を長持ちさせるには適切な保管が大切です。
歪みを防ぐための加工が難しく、単板製品は値段がやや高い傾向にあります。

合板
合板とは、複数の薄い板を組み合わせた板のことです。割れや歪みなどが起こりにくく、耐久性に優れていることが特徴です。1枚板よりも比較的安価で購入できます。
合板はやや弦の振動が伝わりにくく、ものによっては音の響きがうまく表現できない場合もあります。購入前には音の鳴りを確認しましょう。

ウクレレのペグの種類

ウクレレのペグの種類

ペグとは、ウクレレの弦を巻き取って固定するパーツです。「糸巻き」とも呼ばれ、ペグには「ストレートペグ」「ギアペグ」の2種類があります。

チューニングには、ペグを回して音程を合わせます。ペグを緩めると音程が低く、巻くと音程が高くなる構造です。ペグはウクレレの正しい音程を保つ上で重要なパーツのため、購入時にはペグの状態を確認しましょう。

ここでは、2種類のペグの特徴について解説します。

ストレートペグ
ストレートペグは、巻き軸に調整ボタンがついたシンプルなペグを指します。ペグを回した分だけ、弦が巻き取れる構造です。手早くチューニングの調整ができるため、楽器の扱いに慣れた方におすすめです。
ただし、ストレートペグは気候や環境によりネジが緩むことがあり、定期的にネジを調整する必要があります。感覚での調整が必要であり、中級者~上級者向けと言えます。ウクレレ初心者にはやや扱いが難しいでしょう。

ギアペグ
ギアペグは、ギター・ベースにも用いられる一般的なペグを指します。ギア(歯車)を利用してチューニングを行う仕組みです。
14回つまみを回すと弦が1回転する構造であり、より細かくチューニングができます。弦が緩みにくく安定性も高いので、何度もチューニングする手間がありません。チューニングに不慣れな初心者にもおすすめです。

まとめ

ウクレレは、ギターに似たハワイの楽器です。ウクレレを選ぶ際は、ウクレレの種類と使用されている木材に注目しましょう。ウクレレには5種類あり、それぞれサイズと音域、音色が異なります。また使用されている木材によっても音色と木目が異なるため、ウクレレの種類を決めたら、木材と見た目に注目して選びましょう。

ウクレレのボディは板を重ねない単板か、複数の板を重ねてできる合板でできています。単板は音の響きが大きく高価な傾向にあり、合板は音の響きがうまく表現できない場合もあるものの、比較的安価です。合板を購入する際は、音の鳴りを確認してから購入しましょう。

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