日本のプレミア切手とは?プレミア切手を高く売る方法とは?
世界では、これまでに約60万種類の切手が発行されてきたといわれていますが、そんな中には切手に記された額面以上のプレミア級の価値を持つ切手が複数あります。たとえば、世界で最も価値が高いといわれる切手は1856年に南米のギアナ(現在のガイアナ共和国)で発行された1セント切手です。現在までに1枚しか発見されておらず、2014年のオークションでは日本円にして約9億7000万円の値がつきました。
これ以外にも、たとえば中国の文化大革命の時代やその直後に発行された切手は現存数が少なく、プレミア級の価値が付きます。有名なところでは、「赤猿」「オオパンダ」などが挙げられます。
そんな中、今回は特に「日本のプレミア切手」をテーマにお送りします。ガイアナ共和国や中国と同じく、日本にも額面よりも高い価値を持つプレミア切手はいくつかあります。 ここでは代表的な日本のプレミア切手を紹介したいと思います。
主な日本のプレミア切手を紹介
そもそも、日本におけるプレミア切手は昭和30年代(1950~1960年代)以前に発行された切手が多いという特徴があります。
この頃から日本では大規模な切手ブームが到来し、これ以降に発行された切手はコレクターが熱心に収集しているために現存数が多く、今になって出てきてもそれほど高い価値がつくわけではありません。
一方、コレクター人口が少なかった昭和30年代以前の切手は、残っている切手自体がそれほど多くないこともあって額面以上の価値がつく傾向にあります。
特に、ここで取り上げる切手は希少性が高く、買取価格も高くなる傾向にあります。
竜文切手
竜文切手は日本初の郵便切手で、竜がデザインとしてあしらわれていることからこのように呼ばれています。また、貨幣単位が「円」になる以前に発行されたものであり、額面の単位が「文(もん)」になっているのも特徴として挙げられます。
そんな竜文切手は、明治4年(1871年)に発行されましたが、このあとすぐに貨幣単位が「円・銭」に変わったことからその役割を早々に終えることになりました。
そのため、発行枚数も現存数も極端に少なく、状態が良いものは高い価値を持ちます。
桜切手
桜切手は、竜文切手が発行された翌年の明治5年(1872年)に発行されました。
四隅に桜が、中央には菊花がデザインされているのが特徴で、「半銭」「1銭」「2銭」「4銭」「6銭」「10銭」「20銭」など、さまざまな額面の切手が発行されています。
数年にわたって発行され続けたもののデザインは大きく変わりませんでした……が、発行年ごとに切手の色が変化しており、コレクションの楽しみがあるということでコレクターからの高い人気を誇ります。
また、特に20銭の桜切手は発行枚数が少なかったこともあり、希少性が高く買取価格が高くなる傾向にあります。
見返り美人
おそらく日本で最も有名なプレミア切手が、こちらの「見返り美人」です。
江戸時代初期の浮世絵師・菱川師宣が描いた『見返り美人』の浮世絵をデザインに取り入れた切手趣味週間の切手で、オリジナルは昭和23年(1948年)に発行されています。
デザインの美しさもさることながら、もともと切手コレクター向けに発行されたという側面があり、通常よりも大きい切手になっていること(縦67mm、横30mm)が特徴として挙げられます。
ちなみに、人気が高い切手ということで、これまでに2回(1991年と1996年)にわたって復刻版が出ていますが、あくまでもプレミア級の価値を持つのはオリジナルの「見返り美人」です。
月に雁
こちらも浮世絵をモチーフにした切手趣味週間の切手で、歌川広重の『月に雁』があしらわれています。
昭和24年(1949年)に発行されました。「見返り美人」が高い人気を得たことを受け、同じく浮世絵をデザインした切手を発行しようということで『月に雁』が選ばれたという経緯があります。
ちなみに、こちらもまた「見返り美人」と同じく復刻版が出ています。
復刻版はカラーで印刷されているため、パッと見たところでは「カラーのほうがきれいだし価値が高い」と思われがちですが、実際に価値が高いのは単色刷りのオリジナルの「月に雁」です。
ビードロを吹く娘
昭和30年(1955年)に発行された「ビードロを吹く娘」は、これまた切手趣味週間に発行された浮世絵をモチーフにした切手です。
江戸時代の浮世絵師・喜多川歌麿が描いた『婦女人相十品』という連作シリーズのひとつである『ビードロを吹く娘』をデザイン化しています。江戸の町娘がビードロ(ガラス製のおもちゃ)で遊んでいる姿を描いた作品で、可愛らしい雰囲気が特徴として挙げられます。
ちょうど切手収集ブームが本格的に始まる時期だったこともあり、こちらは発行されるや否やたいへん高い人気を得たといわれています。
日本のプレミア切手の買取は福ちゃんにお任せください
今回紹介してきたように、日本でも高い価値を持つプレミア切手はいくつかありますが、プレミア切手の売却をお考えの際はしっかりした業者を選ぶことが大切です。
経験や知識に乏しい業者に任せると、もともと持っている価値よりも低い価格を提示されてしまう可能性があるので注意が必要です。
なお、福ちゃんではこれまでに切手の査定・買取を数多くこなしてきた経験豊富な査定士がそろっています。切手を1枚1枚しっかり見させていただいたうえで、最適な価格を提示いたします。
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