「弔事用切手」「慶事用切手」って何?買い方や使い方まとめ

今回は、「弔事用切手慶事用切手」について取り上げます。
字面で何となく察せられる方もいらっしゃるのではないかと思いますが、弔事用切手も慶事用切手も、普通の近況報告やちょっとしたお礼状のような「普通の手紙」では使わない特別な切手を指します。

では、具体的にはどんな場面で使われるものなのでしょうか?どこで購入できるものなのでしょうか? それぞれ何円切手があるのでしょうか?また、弔事用切手や慶事用切手を使用する際に気をつけるべきこととは?

というわけで、弔事用切手と慶事用切手に関する気になる情報をまとめてみました!

弔事用切手とは?

弔事用切手の「弔事」とは、「お悔みごと」を指します。

具体的には、人が亡くなったときに行う事柄に対して使われる言葉です。

たとえば、通夜や告別式、火葬といった「葬儀」は弔事の一部。故人をしのぶための法事・法要も弔事に含まれます。

というわけで、弔事用切手は、上記のようなお悔みごとに関する手紙や通知を書面で出す場合に使用する切手のことを指します。

では、「お悔みごとに関する手紙や通知」とは具体的にはどんなものなのでしょうか?

また、弔事用切手は普通切手と同じように郵便局で購入できるものなのでしょうか?

以下にまとめてみました。

どんな場面で使う?

弔事用切手は、

訃報を知らせる手紙
喪中はがき
法事の案内状

といった手紙や通知に使用されます。

弔事用切手は1種類のみで、デザインはパープルとホワイト、グレイの3色で描かれた模様を背景に、紫色の花が描かれています。

落ち着いた色合いのデザインにまとめられており、静かな雰囲気をまとっているのが特徴です。

どこで買える?

切手といえば「郵便局で買うもの」とパッと出てくるかと思います(最近はコンビニなどでも購入できますが)。

しかし、弔事用切手となると、これまで使ったことがない場合は「どこで買えるんだろう?郵便局に置いてあるのかな?」と疑問に思うかもしれません。

結論からいえば、弔事用切手は普通切手と同じく郵便局で購入することができます。

窓口で「弔事用の切手を買いたいんですが」と申告すれば、出してもらえるでしょう。

また現在、弔事用切手は郵便局のほかにコンビニでも購入できるようになっています。

たとえば郵便局が閉まっている時間帯にどうしても弔事用切手を手に入れなければならない場合は、コンビニで手軽に入手することができるわけです。

さらに、郵便局のオンラインショップでも弔事用切手が扱われています。

「事情があって家から出られないが弔事用切手が必要」という場合は、パソコンやスマホで注文することで手に入れることができます。

何円切手?

すでに紹介したように、弔事用切手はパープル、ホワイト、グレイが基調となっている落ち着いたデザインの1種類のみ。額面も1種類で、「63円切手」となっています。

ちなみに弔事用切手の種類について、かつては「ハガキ用」と「封書用」という2種類の弔事用切手がありましたが、現在は「ハガキ用」のみで統一されています。

慶事用切手とは?

弔事用切手についてまとめてみましたが、ここで解説する慶事用切手は、ある意味では弔事用切手の“真逆の存在”といっても過言ではない性質を持っている切手です。

慶事用切手の「慶事」は、「よろこばしいこと」を意味します。

たとえば、結婚式や結婚記念に関する祝い事、出産に関するお祝いや子どもの七五三や成人式、さらには長寿祝いなど、人生で訪れるさまざまなよろこばしい事柄に関する手紙や通知に使用されます。

弔事用切手が1種類のみであったのに対して、慶事用切手は複数の種類があります。

色合いも弔事用切手に比べると華やかです。

額面も「63円」「84円」「94円」の3種類となっています。

具体的なデザインは、

【63円】羽を広げたツルと扇に梅があしらわれたデザイン
【84円】羽を広げたツルと扇に竹があしらわれたデザイン
【94円】羽を閉じてたたずむツルと扇に松があしらわれたデザイン

という感じになっています。

梅はワインレッドのような深みのある赤、竹はブルー、そして松はグリーンがベースの色となっています。

どんな場面で使う?

慶事用切手を使用する場面の代表的な例は、結婚式の招待状です。

招待状を入れる封筒に1枚と、返信用ハガキに1枚、合計2枚の慶事用切手を使用します。

封筒には84円切手か94円切手を貼り、返信用ハガキには63円切手を貼ります。

どこで買える?

慶事用切手は、弔事用切手と同じく郵便局コンビニ、または郵便局のオンラインショップで購入することができます。

郵便局が空いていないときや外出が難しいときでも気軽に購入できるのがポイントです。

弔事用切手を使う際の注意点

弔事用切手を使用する際の注意点として最も重要なのは、「普通の手紙では絶対に使用しないこと」が挙げられます。

弔事用切手のデザインはごくごくおとなしく目立たない感じなので、急いでいる時などについつい普通の手紙に弔事用切手を貼ってしまう……というミスをしてしまう可能性があります。

しかし、これは手紙を送る相手に対してたいへん失礼な行為です。

目上の相手に送る手紙の場合は、特にそのようなミスをしないように注意する必要があります。

もしも「うっかり間違って弔事用切手を使いそうになってしまう」という場合は、めったに使うものでもないので、普通の手紙用のレターセットとは離れた場所にしまっておくのが良いでしょう。

また、「あえて弔事用切手は使わず、弔事用ハガキを使う」というのも良いかもしれません。

弔事用ハガキとは、最初から切手が印刷されているタイプの「お悔みごと専用ハガキ」です。

普通の郵便ハガキとパッと見で区別がつかないシンプルな白のハガキもありますが、淡いパープルやグリーンの花柄が添えられた種類のハガキもあります。

そのようなハガキであれば、さすがに普通の郵便ハガキと間違えて使ってしまう……ということもないでしょう。

慶事用切手を使う際の注意点

慶事用切手は、よろこばしいことを伝えるための切手なんだから別にうるさいマナーとかはないはず……」という方もいらっしゃるかと思いますが、慶事用切手にも使用する際に押さえておきたい注意点はいくつかあります。

特に重要なのは、「2枚の切手を貼らない」ということです。

たとえば結婚式の招待状を送るとき、封筒の中身が重すぎたり大きすぎたりして94円切手では料金が足りない「定形外郵便」になってしまうことがあると思います。

定形外郵便の郵便料金は重さによって変わりますが、招待状の場合はたいていどんなに重くなっても100g以内でしょうから「140円」でいけると思います。

この場合、94円切手1枚では足りませんが、その横に63円切手を貼れば合計157円で、十分に足りる……と思いがちですが、慶事用切手を2枚貼るのはマナー的には厳禁です。

というのも、結婚において「2」をはじめとする「割り切れる数字」は不吉なものだとされているからです。

割り切れる=別れてしまう」ということで離婚を連想させるので、避けるべきとされているのです。

というわけで、定形外郵便になってしまった場合は普通の140円切手1枚を貼りましょう。

まとめ

今回は弔事用切手慶事用切手という特別な切手について解説してみましたが、いかがでしょうか。

お悔みごとやよろこばしいこと……正反対の出来事ではありますが、それらの「特別な出来事」が起きた際に活躍するのが弔事用切手と慶事用切手です。

本文でまとめたように、最近ではコンビニやオンラインショップでも気軽に購入できるので、急に必要になった場合などは利用してみてください。

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