陶器の食器のシミ、汚れを落とすには
「洗ってもニオイが取れない……」
とお悩みの方、その汚れはご家庭にあるものでキレイになるかもしれません。
今回のテーマは「陶器の汚れ」です。
気になるシミや汚れ、またニオイの原因ついてまとめてみました。
ぜひ最後までお読みいただき、本ブログでご紹介する対策を実施してみてください。
目次
陶器にニオイや汚れがついてしまう原因
手作りの「ぬくもり」や「味わい」、美しさを堪能できる陶器。
しかし、お手入れをしないとニオイがついたりやシミやカビが発生してしまうこともあります。
そもそも、陶器の原料は粘土、土、石です。
よく間違えられるものに「磁器」がありますが、これは粘土の割合が少なく、石(陶石)が多めになります。ツルツルとした見た目と「白さ」が特徴で、有名食器ブランドの食器などはこちらの「磁器(白磁)」に該当します。
なお陶器は「白」に限りません。
その土地の土の色、釉薬の色によってさまざまな色の器が仕上がります。
また、厚みがあり、熱湯を注いでも割れない「強さ」があるといった特徴があります。
日本で有名な陶器には、愛知県の『瀬戸焼』、岐阜県の『美濃焼』、栃木県の『益子焼』などがあります(佐賀県の『有田焼』などは磁器に分類されます)。
そして、陶器に使われる原料は磁器よりも粒子が粗く、目に見えない小さい「穴」があります。
そうです。もうお気づきになった方もいらっしゃるかと思いますが、この穴がニオイや汚れを吸収、付着させてしまうのです。
一方の磁器はこうした穴が目立たないため、ニオイや汚れが染み込むことはほとんどありません。
陶器の油じみや茶渋には「重曹」
陶器をお持ちの方の多くが悩まれていること、それは「シミ」です。
シミの原因の多くが「油じみ」といわれていますが、ほかにも茶渋、着色料などさまざまな原因があります。
「漂白剤は使えないの?」
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的に陶器は漂白剤などの化学薬品は使うことができません。
仮に汚れを落とすことができたとしても、絵付けが剥がれる、奥の層まで染み込むといった懸念があるため推奨されていません。
ですが、ご安心を。
「重曹」を使うことで油じみやニオイを軽減、またはなくすことができます。
1.汚れがある器を水で軽くすすぎ、重曹を振りかける
2.数分置いておく
3.柔らかいスポンジで、優しくこする
≪ポイント≫
硬いスポンジは使わないようにしてください。表面を傷つけてしまうおそれがあります。また目が粗いものより細かいものほうがおすすめです。
なお、メラミンスポンジは厳禁です。表面を少しずつ削り取ってしまうことがあるため、かえって汚れやニオイをつけやすくしてしまいます。ご注意ください。
しつこい汚れである場合、重曹を溶かした水に数時間漬け置きをしてみてください。
なお、重曹には「研磨」の性質があります。
どんなに柔らかいスポンジを使用していたとしても、強くこすれば細かい傷になってしまうため力の入れすぎには注意してください。
また、重曹には「掃除用」「食品用」「医療用」があります。陶器の場合、目に見えない穴に染み込むという性質があるため、気になる方は「医療用」を使ってみてください。
医療用重曹は掃除用重曹に比べ、目が細かく、陶器のお手入れに向いているといえます。
茶渋、シミには「粗塩」も効果的
粗塩を使う方法もご紹介したいと思います。この方法はもっとも人体に影響のない方法ですが、「粗塩」は字のごとく目が粗い粒子が特徴となっています。
強くこすれば細かい傷になる場合もあるので、「一点もの」「傷をつけたくないもの」にはおすすめしません。
ぜひ、普段用の湯のみなどでお試しください。
1.茶渋がある場所に粗塩を振りかける
2.水を含んだスポンジでこすり洗いをする
以上です。とても簡単、かつシンプルな方法です。
水垢やニオイの対策には「クエン酸」
一般的に水垢はガラス類や磁器に見られるといわれていますが、これは陶器にも発生します。そして、陶器の場合細かい穴に溜まった水分がニオイのもととなる場合もあります。
水垢の正体は水に含まれるミネラルやカルキです。
「うちは浄水器を付けているから、カルキは除去されているはず」
「沸騰したお湯を使っているのに?」
と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、いくら浄水や沸騰したお湯を使っていても、水に含まれるミネラルは消えません。
よって、水の性質に関係なく水垢は付着します。
こうした水垢に最適なのが「クエン酸」です。レモン水などでも構いません。
方法は簡単です。
1.クエン酸(適量)と水(湯呑、お皿が浸る程度)を混ぜる
2.陶器を浸す
3.煮沸する
以上です。
ニオイについては「粘土でできている」という特質上、一度では完全に取りきることができないかもしれませんが、2~3回繰り返すことで効果を発揮します。
どうしてもニオイが消えない……そんなときは
残念ですが、目に見えない穴までニオイのもと(汚れ)が染みこみ時間が経過してしまった陶器の場合、ニオイを完全に取りきることはできせん。
それでも何度か繰り返し、自然乾燥をすることでかなり軽減される場合があります。
また、状態によっては「クエン酸→重曹」でニオイが取れたというケースもあります。諦めずに実行してみてください。
小まめにお手入れをすることが大切
美しさやこってりとした質感が魅力の陶器ですが、日ごろのお手入れが欠かせないという繊細な一面も。
ここで、日ごろからできる小まめなお手入れについてお伝えしたいと思います。
使用後はすぐ洗う
これは、基本中の基本ともいえることです。前述したように、陶器には小さい穴が無数にあります。この穴に汚れが到達したり、染み込んだりするのを防ぐには「早めに洗う」、これに限ります。
ガラス類の場合、「すぐに洗えないときは水に浸けておく」という手段が効果的ですが、陶器は粘土を使用している特質上漬け置きが向いていません。
「時間がない……」
そんなときはすすぎ洗いだけでも頑張ってみてください。拭き上げまで行う必要はありません。
「一度くらい……」
そう思われる気持ちはわかりますが、一度ニオイがつくと取る方が大変なのです。時間に余裕がなさそうなときは、「ガラス製の食器を使う」。これもひとつの手段です。
拭き上げ+自然乾燥で長持ち!
「拭き上げもしっかりできた!……よし、食器棚にしまおう」
少しお待ちください。
粘土を使用している陶器はしっかり拭き上げをしたつもりでも、奥の層はまだ湿っています。そのため、風通しの良い場所でしっかり「自然乾燥」をしてあげるようにしましょう。
ガラス類や磁器の場合はこうした乾燥は不要ですが、陶器はこの「乾燥」が重要になります。行わないとカビが発生してしまうこともあるので、定期的に取り入れるようにしてください。
難しく考える必要はありません。
いつも使用している水切りラックや水切りマットに1日ほど置くだけと簡単な作業です。
また「大事なお皿」「お気に入りのお皿」は毎日使わず、「普段使い用」のお皿を用意しておくとよいでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「陶器の汚れを落とす方法」をテーマにまとめてみました。
汚れやシミには原因があります。しかし、その原因がおいしい食事やお茶である以上、完全に防ぐことはできません。
陶器を使うときのポイントは「使い終わったらすぐ洗う」「洗ったら自然乾燥」という2点です。
陶器は「使うことで味わいが増す」という一面もあります。ぜひたくさん使って、陶器特有の味わいをお楽しみください。
なお、「使っていない陶器がある」「もう手放したい」という方は福ちゃんの買取をご検討ください。
買取福ちゃんには食器の買取に精通した査定士が在籍しており、高価買取に自信があります。
査定、出張は無料ですので、ぜひ一度お問い合わせくださいませ。