カメラの「レンズ保護フィルター」とは?使用するメリット&デメリットを解説!

今回ここで取り上げるのは、カメラに取り付ける「レンズ保護フィルター」です。
文字通りレンズを保護する働きがあるフィルターのことですが、具体的にはどのようなアイテムなのでしょうか。
また、レンズ保護フィルターを付けることによって得られるメリットとしては、「レンズを保護する」以外にどんなメリットが考えられるでしょうか。

そもそも、レンズ保護フィルターは何からレンズを保護してくれるのでしょうか。
そして逆に、レンズ保護フィルターを付けることによって何かデメリットはないのでしょうか。

というわけで、ここではレンズ保護フィルターに関する気になるポイントをまとめてみました。
レンズの状態を良好に保ちつつ素敵な写真を撮るために、ぜひ参考にしていただければと思います。

「レンズ保護フィルター」とは?

レンズ保護フィルターは、別名「プロテクター」とも呼ばれるアイテムのことです。ちなみに、プロテクター(Protector)には「保護するもの」という意味があります。

レンズを覆う丸いガラス板であり、サイズはさまざま。
レンズの上にかぶせるようにして装着します。レンズ保護フィルターをつけるいちばんの理由は、何といっても「レンズを保護する」ということに尽きます。

詳しくは「使用するメリット」のところで解説しますが、カメラのレンズはさまざまなものによって劣化したり破損したりするリスクにさらされています。

レンズが劣化したり、破損したりしてしまうと、それを使って撮った写真の仕上がりが悪くなってしまうばかりでなく、レンズの価値を下げる原因にもなってしまいます。

たとえば、将来的にはレンズを買取業者に売却してお金に換えたいと思ったとき、本来の価値よりも低い値段を提示される原因になるわけです。

そのようなことを防ぐためにも、レンズ保護フィルターを付ける意味はあるといえます。

「レンズ保護フィルター」を使用するメリット

レンズ保護フィルターは、別名「プロテクター」と呼ばれていることからも分かるように、「レンズを守る・保護する」という役割があるわけですが、具体的にはどのようなものからレンズを守ってくれるのでしょうか。

また、レンズを守る以外にはどんなメリットが考えられるでしょうか。

レンズを「汚れ・カビ」から守る

レンズ保護フィルターは、何よりもレンズの天敵ともいえる「汚れ」や「カビ」からレンズそのものを守ります。

たとえば、油が跳ねたり泥水が飛んだりするようなワイルドな環境で写真を撮るとき、油や泥水でカメラやレンズが汚れてしまうと大変です。

特にレンズは、付着した汚れを拭き取るときにちょっと力を入れただけで微細なキズがついてしまったりするので、注意が欠かせません。むきだしのレンズを使用している場合は、そのようなワイルドな場所で撮影することを躊躇してしまうでしょう。

しかし、レンズ保護フィルターを使用していれば、ある程度は汚れを防ぐことができます。また、レンズの表面に付着した皮脂などをそのままにしておくと、カビが生える原因になります。

特に長期間にわたって使わず、湿気や気温が高い場所に放置しておくと、カビが繁殖して自力では除去できないレベルになってしまうことがあります。

ですが、そのようなカビも、ある程度ならレンズ保護フィルターで防ぐことができます。

「フィルターはカビているけれどもレンズは無事」ということもあるので、特に長期間にわたって使用しない場合はフィルターを付けておくのがおすすめです(もちろん、そもそもカメラやレンズを湿気が高いところや高温の場所に置かないということも大切です)。

レンズを「破損」から守る

レンズ保護フィルターは、ある程度の衝撃であれば耐えることができます。

たとえば、手がすべってカメラが床に落ち、ガチャン!となったときでも、フィルターが割れただけでレンズは無事だったというケースがあります。

衝撃でレンズにキズがついたり割れてしまったりした場合、もちろん修理業者に依頼すると元通りにすることができますが、万単位のお金がかかります。

フィルターを付けるだけで、そのような無用なコストを削減することができるわけです。

レンズのメンテナンスが簡単になる

普段からレンズ保護フィルターを装着することで、汚れやカビ、キズからレンズを守れるだけでなく、メンテナンスが簡単になるというメリットも得ることができます。

フィルターをつけていれば、劣悪な環境に置いておいたせいで汚れてしまったり、またカビが発生してしまったりした場合でも、レンズそのものはフィルターで保護されているおかげでキレイな状態が保たれます。

メンテナンスをする場合は、フィルターを外してレンズを軽く拭いたり、ブロワーで埃を飛ばすくらいでOK。細かい掃除や繊細な作業は必要ありません。

「レンズ保護フィルター」を使用するデメリット

レンズ保護フィルターを付けることによって発生するデメリットとしては、「付けない場合に比べて写真が劣化することがある」ということが挙げられます。

レンズ保護フィルターとは要するに「ガラス板」であり、フィルターを付けるということはレンズの前にガラス板を1枚置くことを意味します。たとえば私たちが目で風景を見るとき、ガラス窓越しに見るよりは、窓を開けてじかに見たほうがよりキレイな景色を楽しむことができます。

それと同じように、フィルターというガラス板を通さないときのほうが、カメラは繊細なディティールを反映した美しい風景を収めることができます。

そういうわけで、フィルターを使った場合は写真の仕上がりが劣化してしまう……といえるわけです。

とはいえ、最近のレンズ保護フィルターは高品質なものが増えており、ほとんどその存在を感じさせない仕上がりになるものがほとんどです。撮った写真を拡大して見なければ差がわからないほどになっています。

確かに「写真が劣化する」というデメリットはありますが、それほど気にし過ぎる必要はないでしょう。

ただし夜景を撮る場合、街灯の明かりなどの光がフィルター上で乱反射して、撮りたい風景の中には存在しないはずのチラチラした光が撮った写真上に残ってしまうことがあります。

夜の撮影では、その点には気をつける必要があるといえるでしょう。

仕上がりが気になるなら「撮影時だけ外す」のがおすすめ!

さて、いかがでしょうか。

上記のように、レンズ保護フィルターはレンズの状態を守る効果があるわけですが、その反面、いくつかデメリットも考えられます。

ほとんど気にならないレベルではありますが、多少、仕上がった写真の画質が劣化して見えたりすることがありますし、低品質な保護フィルターを使うと光が乱反射して、余計な光が写り込んだりすることもあります。

というわけで、

「レンズは守りたいけれども、仕上がりがダメになるのは困る」

そんな方には、高品質なレンズ保護フィルターを付けることに加え、「撮影するときだけ外す」という方法をおすすめしたいと思います。

特に、乱反射した光が写真に写り込みやすく、ディティールが気になりがちな夜の撮影では、シャッターを切るまでは保護フィルターを付けておき、位置や構図が決まっていよいよ撮影となったらフィルターを外してシャッターを切るというのがおすすめです。

フィルターに邪魔されず、キレイな写真に仕上げることができるでしょう。

ぜひ参考にしてみてください!


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