- カメラ
- 2021.11.21
中判カメラとは?【カメラの豆知識】
「中判カメラ」といえば、どのようなカメラをイメージされますか…?
どんなカメラかまったく想像できない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。一般的にいわれる中判カメラはフィルムカメラの一種で、ブローニーフィルム(120フィルム)と呼ばれる「中判フィルム」を使ったカメラのことです。中判カメラには多種多様な形態がありますが、リーズナブルで入手しやすいものから、高く売れるような希少価値の高いものまで存幅広く存在します。
今回はそんな中判カメラについて、初心者向けに可能な限りわかりやすく解説いたします。これを読めば「カメラの豆知識」が身につきますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
【中判カメラ】ってなに?
さっそくですが、中判カメラの概要から解説いたします。
35mmフィルムを使用するカメラと比べると、本体サイズも大きく重たい機種が多く、写真を追求するプロやハイアマチュアなどのカメラマンを中心に使われてきたカメラです。35mmフィルムよりも大きく、大型フィルム(4×5in判など)よりも小さいサイズのフィルムを使うので、「中判カメラ(ちゅうばんカメラ)」と呼ばれています。
中判カメラは画質の良さから、主にプロやハイアマチュアに使われているカメラです。そのため「中判カメラ」と聞いても、馴染みのない方も多いのではないでしょうか。
しかし近年、昔はなかなか買えなかったフィルムカメラが中古で手軽に買えるようになったこともあり、フィルムカメラの一種である中判カメラにも高い注目と人気が集まるようになりました。
「そもそも、フィルムカメラってなに?」という疑問については、よろしければ下記の記事も合わせてご覧ください。
中判カメラで使用するフィルムには、「120フィルム」と「220フィルム」がありますが、現在主流なのは「ブローニー」の通称でも知られる120フィルムです。
また中判カメラの撮影サイズには数種類のフォーマットがあり、「6×4.5(ロクヨンゴー)」「6×6(ロクロク)」「6×7(ロクナナ)」「6×9(ロクキュー)」といったように、フォーマットは多岐に渡ります。このフォーマットは使用するカメラによっても変わりますし、撮影できる枚数もそれぞれ違うのが特徴です。
ここからは、「中判カメラの種類」「中判カメラのメリットとデメリット」「中判カメラの魅力」について、それぞれ解説いたします。
最後までご覧いただくことで、「中判カメラとは?」という素朴な疑問が解決しますので、ぜひ参考にしてください。
【中判カメラ】の種類
中判カメラの種類について、「一眼レフカメラ」「二眼レフカメラ」「レンジファインダーカメラ」「蛇腹カメラ」「その他」の5つに分けて解説いたします。
普段見る機会のないレトロな雰囲気のカメラが登場しますので、昔のカメラに興味がある方は、ぜひご覧になってみてください。
一眼レフカメラ
1つ目は35mmフィルム一眼レフカメラと見た目は同じで、サイズをそのまま大きくしたもの。35mmフィルムよりも大きな120フィルム(ブローニーフィルム)を主に使いますが、フィルムに加え、カメラ本体とレンズもサイズが大きくなります。
2つ目は本体とレンズとフィルム室がそれぞれ分離し、奥行きが長く、正面から見た時の形が正方形に近い形をしたもの。上のイメージ写真にあるような形態をしています。圧倒的な人気を誇るのは、こちらのタイプです。
また中判カメラ用の交換レンズは、オールドレンズとしても高い人気を誇ります。
二眼レフカメラ
レトロな雰囲気と可愛らしい見た目が人気で、カメラ女子にも高い人気を誇ります。正方形のフォーマットで写真が撮れることも定評で、二眼レフカメラがきっかけで中判カメラに興味を持つ方もいるほど、大人気のカメラです。
レンジファインダーカメラ
カメラの構造上、レンズ設計の自由度が高く、プロやハイアマチュアが使うような、超高性能レンズを搭載した機種が多いのも特徴の1つです。特に中判のレンジファインダーカメラはその傾向にあり、中古でも人気の高い機種が多く見られます。
蛇腹カメラ
蛇腹カメラはこの蛇腹を収縮させてピント合わせを行います。
収納されたレンズをバネの力で押し出し、自動的に所定の位置で固定することから、中判の蛇腹カメラのことを「スプリングカメラ」と呼ぶこともあります。中判カメラの中でも、コンパクトなタイプの形状をしているものは、この蛇腹が使われていることがよくあります。
その他
中判デジタルカメラには、中判フィルムカメラのシステムをそのまま継承したり、ミラーレス一眼レフカメラなどの形式で、新しく設定されたものがあります。基本的には業務用の中でも高画質を求める用途の製品となるため、価格も高価なものが多く、高いものであれば数百万円することも珍しくありません。
中判デジタルカメラのほかには、プラスチック製でおもちゃのようなチープな作りをしたトイカメラや、マニュアルフォーカスが圧倒的に多い中、オートフォーカスに対応した機種も一部あります。
中判カメラの「メリット」と「デメリット」
ここからは、中判カメラの「メリット」と「デメリット」について、カメラ初心者向けに、かんたんに解説いたします。
まだ中判カメラを使ったことがない方は、ぜひ参考にしてください。
中判カメラのメリット3選
- ・とにかく高画質(解像度が高い)
- ・フィルムの大きさをいくつか選べる
- ・人とは違う喜びがある
中判カメラを使うメリットといえば、まず挙げられるのが「高画質」であることです。中判カメラで使うフィルムは、一番小さなフォーマットである「6×4.5(ロクヨンゴー)」でも、一般的な35mmフィルムと比べると2.7倍の面積があります。フォーマットが大きくなれば、記録できる情報量も増えるため、プリントしたときの解像感も自ずと高くなります。
中判カメラはフィルムの大きさを選べるのがメリットで、先述したように、「6×6(ロクロク)」「6×7(ロクナナ)」「6×9(ロクキュー)」など、フォーマットは多岐に渡ります。
選択できるフォーマットは、使用するカメラやフィルムによっても異なりますが、目的や用途に合わせたフォーマットを選ぶことが可能です。
現代ではスマートフォンの高性能化によって、昔よりもカメラが売れなくなりました。またデジタルカメラの高性能化に伴い、小型で爽快に持ち歩け、誰でもかんたんに撮影できるミラーレスカメラが主流の時代です。そんな時代において、スマートフォンやデジタルカメラにはない、すばらしい体験ができる中判カメラは、所有するだけでも人とは違う喜びを得られるメリットがあります。
中判カメラのデメリット3選
- ・カメラが大きくて重い
- ・撮影できる枚数が少ない
- ・ランニングコストが高くなる
中判カメラのデメリットとしてまず挙げられるのは、使用するフィルムが大きくなる分、カメラ本体が大きくなり、重たくなってしまうところです。スプリングカメラについては、本体は比較的コンパクトですが、中判カメラ全般的な仕様として、持ち運ぶのには不向きというデメリットがあります。必要なときにパッと取り出せるカメラではないため、撮影シーンを選ぶカメラです。
中判カメラは、中判フィルムの120フィルム(通称:ブローニー)をメインに使いますが、撮影できる枚数が少ない、というデメリットがあります。カメラやフィルムによっても異なりますが、35mmフィルムの場合、最大で36枚撮影できるのに対して、120フィルムでは最大で16枚までの撮影という制限があります。ただ35mmフィルムと比べると画質はよくなりますので、これをデメリットと見るかメリットと見るかは人によりけりです。
フィルムタイプの中判カメラは種類も豊富で、中古品であれば安く購入できるものも多数あります。しかし、フィルム代や現像代などのランニングコストは、35mmフィルムよりも高くなりやすい、というデメリットがあります。コストパフォーマンスを優先することで、それなりに安く抑えることもできますが、それでもランニングコストは比較的高くなりやすいので注意が必要です。
このような中判カメラの「メリット」と「デメリット」を理解した上で、より良い写真を望むのであれば、中判カメラは最適な選択肢のひとつといえますね。
【中判カメラ】の魅力
中判カメラの魅力は、なんといっても「画質のよさ」に尽きます。
35mmフィルムより大きい中判フィルムを使うため、現像した時の粒状性や階調性など、より高画質で表現力が豊かなプリントが得られます。
日本では「ブローニーカメラ」や「ブローニー判カメラ」とも呼ばれる中判カメラですが、その歴史は古く、日本では1950年代頃に中判フィルムを使用する「二眼レフカメラ」が大ブームになるなど、中判が写真の中心だった時代もあります。
そのような時代背景もあり、一眼レフカメラ・二眼レフカメラ・レンジファインダーカメラ・蛇腹カメラなど、中判カメラは種類が非常に多彩で、一度は手にしてみたい名機が多いのも魅力です。
また大判カメラと比べると持ち運びしやすく、手軽に高画質が楽しめることも魅力で、今でもカメラ愛好家から絶対な人気を誇ります。
35mmフィルムカメラとは異なるフィルム室、シャッターを切ったときの音、撮影に対する1枚1枚の思いなど、現像するまでのワクワク感や楽しみなどもあります。スマートフォンやデジタルカメラが普及した現在だからこそ、アナログ感に満ち溢れる中判カメラに魅力を感じ、虜になってしまう人が多いのが、中判カメラの魅力です。
【中判カメラ買取】なら福ちゃんにお任せください
今回のコラムでは「中判カメラとは?」というテーマについて、「中判カメラってなに?」「中判カメラの種類」「中判カメラのメリットとデメリット」「中判カメラの魅力」の4項目に分けて解説いたしました。いま再ブームとなっている中判カメラについて、以前よりも知識が深まったのではないでしょうか。
中判カメラの歴史は長く、ハッセルブラッド・ローライコード・ローライフレックス・ペンタックス・富士フィルム・コダック・マミヤなど、各メーカーから歴史に残るような名機がいくつも生み出されてきました。
生産が終了した入手困難なモデルなどは、カメラ愛好家から根強い人気を誇り、中古カメラでも驚くような高額査定となるケースもあります。その反面、一般的な中判カメラの中古品は以前よりも値段が下がり、入手しやすくなっている機種も多いです。そのような背景もあり、これから中判カメラを始めたい、という人が増えています。
中判カメラに興味のある方は、この機会に入門用モデルから始めてみてはいかがでしょうか。
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